ノジマが導入したソニーのNaviCXで進化する店舗体験
株式会社ノジマは、ソニーの屋内行動分析プラットフォーム「NaviCX™」を新たにモバイルアプリに実装しました。これにより、顧客は店舗内での位置情報をリアルタイムで把握できるようになり、効率的なショッピング体験が実現します。
1. 導入の背景・課題
ノジマはデジタル家電専門店として、独自のコンサルティングセールスを通じて培った現場の知見とデジタル技術を融合させ、新たな顧客体験の創出に取り組んでいます。この「DXプロジェクト」の一環として、顧客から寄せられた「商品の位置がわからない」「スタッフに相談したいが話しかけにくい」といった声に応える形で、NaviCXを導入することとなりました。
2. 解決策
NaviCXの導入によって実現した新機能は、2つの重要な要素が含まれています。
店内マップ機能
来店した際には、アプリを通じて自身の現在地や向きがリアルタイムに確認できます。この機能により、目的の商品がどこにあるのかが一目で分かり、顧客にとっても非常に利便性の高い体験となります。さらに、各商品エリアとの距離感も把握できることから、迷うことなくスムーズに目的地に向かうことができます。
コンサルタント相談機能
アプリ内の「店員」ボタンを押すことで、店舗スタッフを呼び出すことが可能になりました。この機能は、「誰かに相談したいがスタッフが見当たらない」「声をかけるのが気まずい」という厳しい状況を解消し、顧客が気軽に相談できる環境を提供します。
3. 導入の効果
この新しいシステムの導入により、店舗内のスタッフはお客様の位置情報や状況を把握できるようになりました。また、コンサルタント相談機能によってお客様からの呼び出しを受けた際に、経験豊富なスタッフが迅速に対応することが可能となります。これにより、スタッフの配置やスピード感のある接客が実現し、顧客満足度の向上に寄与しています。
4. NaviCXの特長
NaviCXは、屋内での人の「位置」「滞在時間」「動線」といったデータを取得する高精度な技術です。導入には大規模な投資は不要で、最小限のビーコンさえあれば運用可能です。また、導入までの準備期間も短いため、多店舗展開にも適しています。
加えて、貯めた行動データは、今後の業務改善やマーケティング施策の立案にも活用され、効果測定も可能となります。リアルタイムで情報を取得できるこのプラットフォームは、商品ナビゲーションや広告、顧客呼び出しといった様々な用途にも役立っていくでしょう。
5. 今後の展開
2024年3月から開始されるこの新機能は、12月末までに110店舗以上での提供を計画しており、利用店舗の拡大が期待されます。ソニーは、今後もNaviCXを通じて小売業界のデジタルトランスフォーメーションを支援し、新たな顧客価値の創出を目指しています。
ソニー株式会社によるこの取り組みは、ただの技術革新にとどまらず、顧客と店舗スタッフの関係性も向上させる重要な施策と言えるでしょう。顧客のニーズに応えることで、より良い買い物体験を提供し続けるノジマの動向に今後も注目です。