日本に定着するハロウィンの実態とは?
毎年10月31日に盛大に行われるハロウィンは、最近では日本でもすっかり定着した文化となりました。もともとは古代ケルト民族の宗教行事に由来し、悪霊から身を守るために仮装をし、子どもたちが「Trick or Treat」と言って近所を巡る習慣が広がっています。日本では、商業化が進み、楽しいお祭りとしての側面が色濃くなってきたハロウィンですが、一般家庭においてはどのように受け入れられているのでしょうか?
株式会社ナビットは、全国の主婦を対象に「ハロウィン」に関するアンケート調査を実施しました。その結果が興味深いものとなりました。
調査概要
調査期間は2024年の8月で、主婦を中心に20代から80代までの男女を対象に、500人の有効回答が得られました。このアンケートを通じて、ハロウィンに対する意識や行動について詳しく探ってみました。
ハロウィン行事に対する好感度
まず、ハロウィン行事やイベントに対する好き嫌いを聞いたところ、「好き」と回答したのは104人、「どちらかというと好き」は398人に対し、「嫌い」は167人、「どちらかというと嫌い」は331人。好きと嫌いの割合はほぼ拮抗しており、興味を持つ人もいれば、あまり関心がない人も多い印象です。
当日の予定
次に、今年のハロウィンに何をするつもりか尋ねたところ、最も多かった回答が「ハロウィンにちなんだスイーツや料理を食べる」で95人、次いで「自宅にハロウィンの飾り付け」をすると答えた人が66人でした。しかし、「特に何もしない」と回答した人は7割以上に上り、ハロウィンを特別に祝わない家庭が多いことがわかります。
ハロウィンの象徴はかぼちゃ
また、ハロウィンと聞いて最初に思い浮かぶものは何かを尋ねたところ、最も多い回答は464人が選んだ「かぼちゃ」でした。「仮装・コスプレ」と答えた人が197人、「トリックオアトリート」が99人と続き、やはりかぼちゃがハロウィンの象徴として認識されているようです。
商品購入の実態
さらに、ハロウィンに関連した商品を購入する予定について尋ねたところ、購入する予定がないとしたのは781人、すでに購入したとしたのは31人、購入する予定があるとしたのは186人と、圧倒的に「購入しない」という声が多くを占めました。
具体的に購入すると答えたものには「お菓子」「スイーツ」「かぼちゃ」が挙げられ、多くの人が食べ物に重きを置いていることが伺えます。
ハロウィンイベントの課題
しかし、ハロウィンに参加する際には、渋谷のような混乱を避けるため、参加者がより環境を意識することが求められています。特に2023年には渋谷区長が「渋谷には来ないで」と警告を発する事態となり、公共の場でのトラブルを未然に防ぐための努力が求められています。
おわりに
今回のアンケート調査を通じて、日本におけるハロウィン行事の実態が浮き彫りになりました。近年のハロウィン文化は商業的な要素が強くなり、多様化している一方で、まだまだ多くの人にとっては特別なイベントとはなっていないようです。今後、ハロウィンがより広く親しまれるためには、環境意識を持ちながら楽しむ姿勢が重要となるでしょう。