カルビーグループとJAしれとこ斜里の新たな提携
カルビー株式会社とJAしれとこ斜里農業協同組合は、パートナーシップを結び、ばれいしょの安定的な調達と冷凍加工施設の設立を進めることに合意しました。これにより、ばれいしょの生産量は年間約4万トンの増加が見込まれています。
提携の背景と目的
この提携により、カルビーグループは2030年に向けて国内でのばれいしょの調達量を40万トン以上に伸ばすことを目指しています。また、JAしれとこ斜里は作物転換を行い、収益改善を図ります。これにより双方が得られる利益を最大限に引き出す狙いがあります。特にJAしれとこ斜里は新たな収益源を確保するために、他の作物から加工用ばれいしょへシフトしていく方針です。
冷凍加工施設の建設
JAしれとこ斜里は冷凍加工施設の建設を計画しており、この施設が完成次第、カルビーグループは冷凍食品市場へ本格的に進出する態勢を整えます。特に注目されるのは、カルビーの人気商品「ポテりこ」。このような製品に対して、安定供給が可能となることが期待されています。
地域経済への影響
この取り組みは、単に企業の利益を追求するだけでなく、地域社会への雇用創出や安定した販売先の確保にもつながることが期待されています。冷凍加工施設が稼働することで、新たな雇用機会が提供され、地域農業の振興にも寄与するでしょう。これにより、農業従事者の収入向上や地域の活性化が実現します。
投資規模と今後の展開
本プロジェクトに関する投資規模は両者で約200億円規模を見込んでおり、施設稼働は2027年度を予定しています。完成後はカルビーグループが運営を行い、効率的なプロセスを図ります。特に日本国内におけるばれいしょ生産全体の約19%を使用するカルビーにとって、このパートナーシップは非常に重要な意味を持ちます。
持続可能な未来に向けた取り組み
カルビーグループは、設立以来75年間、食の安全性と楽しさを追求してきた企業であり、今後も持続可能な農業と地域福祉の両立を目指していきます。JAしれとこ斜里も、地域の資源を活かし、信頼される農畜産物の提供を続けていく意向を表明しています。
このように、企業と農業協同組合の協力は、持続可能な食の未来を築くための重要な一歩となるでしょう。