2024年12月 消費意欲指数は54.5点に上昇
株式会社博報堂のシンクタンク、博報堂生活総合研究所が2024年の12月に向けた消費予報を発表しました。この調査は、20歳から69歳の男女1,500名を対象に、毎月実施され収集されたデータをもとに作成されています。最近の調査(11月1日から4日実施)の結果によると、12月の消費意欲指数は54.5点となり、前月比で8.3ポイントの大幅上昇を記録しましたが、前年比では0.8ポイントの微減となっています。
年末年始の消費意欲が高まる
12月はクリスマスや年末年始を控え、特に消費意欲が高まる季節です。今年の12月もその例に漏れず、消費意欲指数は今年の最高値を更新しました。性別で見ると、男性は50.4点、女性は58.6点で、女性の意欲が男性を8.2ポイント上回る「女高男低」型の傾向が顕著です。この差は、過去5年間の同月と比較しても最大となっています。
さらに、ポジティブな回答の数も顕著に増加し、11月では344件だったのが12月には603件に達しました。その理由として「クリスマス・年末年始があるから」という回答が特に増えました。この点については、男性が84件、女性が178件と、女性の割合が非常に高くなっています。また、「ボーナスが入る(79件)」という回答も増加しており、年末の消費意欲は回復の兆しを見せています。
一方で、ネガティブな回答は減少傾向にあり、「欲しいものがない」との回答は304件まで減少しました。物価高や円安に対するネガティブな影響も薄れたようで、物価の動向がこの時期の消費活動に及ぼす影響はあるものの、消費意欲の高まりは否定できません。
カテゴリー別の消費意向
調査では、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」との回答は38.5%に達し、前月比で10.2ポイントの上昇を見せましたが、前年比ではやや横ばいの傾向です。また、16カテゴリーの消費意向を見ると、食品、外食、ファッション、飲料など、12カテゴリーが前月比で大きく増加する結果となりました。特に食品セクターは年末年始に向けた需要が高まり、多くの人々の関心を集めています。
一方、家電やAV機器、装飾品といったカテゴリーでは前年比で意向が減少する結果となりましたが、全体的に見れば消費意欲はクリスマスや年末年始に向けて高まる傾向にあります。
まとめ
2024年12月における消費意欲指数の上昇は、年末年始の特別な時期が影響しており、特に女性の意欲向上が顕著です。ボーナスを手にしたり、クリスマスが近付く中で、多くの人々が消費行動に出ることが予想され、今後の動向が注目されます。
消費意欲の回復は、経済全体に明るい兆しをもたらすことが期待されますので、今後の消費動向にも引き続き注視が必要です。