アジアを代表するスタートアップイベント
2025年5月8日、東京ビッグサイトにおいてアジア最大級のスタートアップイベント「SusHi Tech Tokyo 2025」が盛大に開催されました。世界中から600社以上のスタートアップや投資家が集結し、東京都知事の小池百合子氏は開会式で、東京の繁栄にはスタートアップの力が必要不可欠であると力強く訴えました。特にユニコーン企業の育成に全力を注ぐと宣言し、東京都は525億円(約110億台湾ドル)を投じて、イノベーション企業の支援に乗り出す方針を示しました。
AIによる未来の都市を目指して
今年のSusHi Techは「AIによる都市のクロス領域応用」をテーマとしており、台湾国家発展委員会が後援する「Startup Island TAIWAN」は、昨年に引き続き20社の台湾スタートアップを率いて参加しました。特に注目すべきは、台湾と東京都の連携によって開かれた「台湾AIテックウィーク」です。このイベントでは、AI技術やバイオテクノロジー、スマートシティの分野での台湾の実力を示すマッチングイベントが行われ、日本の投資家や商社と直接交流が図られました。
台湾スタートアップの多様なアプローチ
参加したスタートアップは、翻訳やAI生活アシスタント、交通、医療といったさまざまな分野に渡って実践的なソリューションを提供しました。特に注目を浴びたのはCancerFree Biotechで、彼らのアバター医療技術はがん患者のために腫瘍細胞を培養し、「分身」を作成して薬剤反応をシミュレーションすることで医師の治療判断をサポートします。この技術はAIの活用が高く評価されており、国際的な場でも注目を集めています。
また、Turing Driveは高齢化社会における交通人材不足解決に寄与すべく、自動運転技術の開発に取り組んでいます。既に沖縄の宮古島で実証実験も行い、観光地での自動運転の有効性を示しました。NextDriveは東京電力と協力し、IoT技術を駆使した分散型エネルギーマネジメントプラットフォームを展開し、経済産業省の新エネ大賞も受賞しています。
SusHi Tech Tokyo 2025の交流と未来への展望
SusHi Tech Tokyoの開催に合わせ、台湾のCancerFree Biotechが事前に行われた「ROCKET PITCH NIGHT 2025」ではオーディエンス賞も受賞し、その技術は注目の的となりました。このように、世界中のスタートアップが集ったこのイベントでは、熱心な議論と技術交流が行われ、特に「Asia mirAI Day」では日本のAI業界のリーダーと東南アジアのスタートアップが未来のテクノロジーについて共創を図りました。
さらに「Unicorn Summit」では日台韓のスタートアップが集まり、バイオ医療やスマートシティ分野における最新技術やユニコーン企業の育成について情報を共有しました。
台湾と日本の未来の連携
このイベントを通じて、台湾と日本のスタートアップは技術と市場の両面で連携を強化する契機が得られました。台湾はアジアにおけるスタートアップの中心地として、今後も革新と国際協力の架け橋となり、より多くの新たな取り組みを生み出していくことでしょう。