福井県あわら市では、2024年12月6日にメタウォーター株式会社(東京都千代田区)を代表とする企業グループと「災害等発生時における上下水道事業の支援協力に関する協定」を結びました。この協定により、災害発生時の上下水道事業の支援を強化し、地域の水道サービスの安定性を向上させることを目指します。
協定締結式はあわら市役所で行われ、出席者には森市長やメタウォーターの執行役員の児島氏、水道アセットサービスの土屋社長などが参加しました。協定では、災害時に増加する電話や窓口対応に対する人員の支援、断水時の応急給水活動、上下水道施設の機能確保に向けた現地調査や応急復旧に関する支援を当グループが実施することが定められています。この取り組みにより、あわら市の復旧体制は迅速かつ効果的に行えるように強化されます。
さらに注目すべきは、当グループが2024年4月に締結した「あわら市上下水道事業包括的民間委託業務」についてです。この契約により、同年10月1日から料金徴収、給排水申請の受付業務、さらには上下水道施設の維持管理や点検、修繕に至るまで幅広い業務が民間の手によって運営されています。特徴的なのは、「官民一体型包括的民間委託」という新しいモデルです。これは、市と企業が密接に連携しながら事業を推進する仕組みであり、上水道と下水道両方にわたる事業を効果的に運営することが可能です。
今回の協定締結は、災害時の水道復旧に向けた人材や物資の支援が具体化されたことを示しています。当グループは本業務を円滑に進めていくと同時に、災害発生時には迅速な対応を可能にする体制を整えます。これによりあわら市の市民は、安心して水道サービスを利用できる環境が確保されることになります。
協定締結式では、森市長が「この協定により、災害時でも市民の安全な水供給を守る体制を築いていくことができると確信しています」と挨拶しました。メタウォーターを中心とする企業グループは、今後も地域の安全と生活基盤の維持に貢献する姿勢を示しています。
災害は予期せぬタイミングで発生し、特に水道事業はその影響を受けやすい分野です。あわら市とメタウォーターの取り組みは、地域社会の resilience(回復力)を高めるうえで重要な一歩となるでしょう。