和多屋別荘、名誉ある受賞を果たす
佐賀県嬉野市に位置する和多屋別荘が、名誉ある「日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2025」でグランプリを受賞しました。この受賞は、地域資源を活用した新しい観光価値の創造を目指す「次代の嬉野創造」プロジェクトへの取り組みが高く評価された結果です。
日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤーとは
このアワードは、旅行新聞新社が主催するもので、地域資源の活用や観光の革新的な取り組みを評価するものです。審査は多角的な視点で行われ、日本の観光の未来を切り開く事例が選ばれます。
グランプリ受賞の背景
和多屋別荘が受賞した背景には、地域と世界をつなぐプラットフォームとしての役割を果たす姿勢があります。嬉野市の歴史や文化、自然の魅力を新しい形で提供することを目指し、地域資源を「三層構造」に再定義し、独自のビジネスモデルを展開してきました。
三層構造による地域創造
1.
第一層:普遍的価値
嬉野温泉(1300年の歴史)、うれしの茶(500年の歴史)、肥前吉田焼(400年の伝統)など、地域が誇る文化資源を活用。
2.
第二層:事業の器
約2万坪の広大な土地を最大限に活用し、多様な事業展開を可能にする基盤を形成。
3.
第三層:革新的な事業
地域に根差した歴史文化と旅館の連携。例えば、サテライトオフィスの設置やティーツーリズムなど新たな事業モデルを打ち出しています。
旅館の枠を超えた取り組み
和多屋別荘は、ただの宿泊施設としての機能を超え、地域のイノベーション拠点としても注目されています。
- - 2020年3月に温泉旅館として国内初のサテライトオフィスを開設しました。
- - 2023年3月にはスタートアップを支援するインキュベーション施設を立ち上げています。
- - 2025年4月には、外国人向けの日本語学校「ICA国際会話学院嬉野校」を開学し、地域人材の育成にも力を入れます。
また、2022年には書店「BOOKS&TEA 三服」を開業し、同年11月には温泉旅館初となる「三服文学賞」も設立しました。このように、文化創出にも積極的に取り組んでいます。
地域との連携と世界的ブランドの誘致
敷地内には、世界的なパティスリーショップ「ピエール・エルメ・パリ」やお香の大手メーカー「日本香堂」、地元の茶農家が運営する「副島園本店」など、多様なブランドを誘致し、地域と連携しています。これにより、約2万坪の土地を最大限に活用し、多くの人々に嬉野の魅力を感じてもらう機会を提供しています。
まとめ
和多屋別荘の「次代の嬉野創造」プロジェクトは、地域資源を活用した取り組みにより、観光業界に新たな価値をもたらしました。今後も嬉野の文化を未来へとつなげる活動が期待されています。
【会社概要】
- - 代表取締役:小原 嘉元
- - 設立年:1950年11月3日
- - 事業内容:旅館業、飲食事業、リーシング事業
- - 所在地:佐賀県嬉野市嬉野町下宿乙738
- - 公式サイト:和多屋別荘