移動スーパー「とくし丸」が経産省から優秀賞を受賞
食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地株式会社の子会社、株式会社とくし丸が、経済産業省が主催した「買物困難者対策に資する新たな流通事業コンテスト」において、優秀賞を受賞しました。この受賞は、同社のビジネスモデルが持つ課題解決への有効性、実現性、革新性、さらに実績が高く評価された結果です。
コンテスト概要
このコンテストは、買い物困難者の増加を背景に、地域連携を通じた解決策を提案することを目的としています。流通関連企業やデジタル技術を活用した革新的な取り組みが広く募集され、新しいアイデアや取り組みを発掘し横展開を推進することが狙いです。買い物困難者とは、流通機能が衰退した地域で日常的に必要な食料品の購入が困難な人々を指します。
受賞後の展開
とくし丸は、2025年2月に開催されたスーパーマーケット・トレードショー2025においても受賞記念の事業内容展示を行い、表彰式では審査委員とともにパネルディスカッションを行いました。更に、東京ビックサイトにて行われる「リテールテックJAPAN 2025」においては、受賞者の事業について講演する機会も設けられています。
とくし丸のサービス
移動スーパーとして地域に密着したサービスを展開する「とくし丸」は、生鮮品や日用品を中心に約400品目、1,200点の商品を移動販売車に積み込み、特に高齢者を対象にサービスを提供しています。この取り組みによって、地域の方々が各自のペースで買い物を楽しみ、交流の場となることを目指しています。
加えて、販売員は週に2回程度高齢者と対面しながら、彼らの状況を見守っています。日常的な接触を通じてお客さまの体調や生活の変化に敏感に反応し、必要な場合には地域の関係者と連携を図って迅速に対応する体制を築いています。このような相互作用は、地域社会の結束を深める助けにもなっています。
災害支援活動
とくし丸は経済産業省や地方自治体と連携し、災害時の支援活動にも注力しています。令和6年の能登半島地震では、緊急物資を無償で配布するなど、被災者への支援を実施しました。このような取組みは、地域社会のための重要な役割を果たしています。
今後の展開
今後「移動スーパーとくし丸」は、販売台数を増やすためのパートナーシップ強化活動を進め、さらなる地域貢献を目指していく計画です。約1,200台のトラックを全国で活用し、18万人のお客様にサービスを提供していますが、今後も高齢者や買物困難者に密着し、必要な支援を届ける取り組みを強化していくことでしょう。
オイシックス・ラ・大地株式会社が展開しているこの「とくし丸」は、単なる移動販売にとどまらず、地域コミュニティの一部として機能し、人々の暮らしを豊かにする、自立したサポートモデルを築いていることを感じさせます。これからの展開にも目が離せません!