未婚者の恋愛事情とその二極化
近年、働き方やライフスタイルの多様化が進み、恋愛や結婚に対する価値観が変化してきています。特に、SNSの普及は出会いの場を広げる一方で、個々が持つ趣味や自己実現に重点を置く傾向が強まっており、恋愛や結婚に対する姿勢もさまざまであると考えられます。
株式会社マシェバラトークが運営するオウンドメディア『マシェラボ』は、全国の20歳から49歳の未婚男女362名を対象に、現状の恋愛事情および結婚観についての調査を実施しました。この調査の結果、未婚者の恋愛観には顕著な二極化が見られることが分かりました。
1. 恋愛の二極化:20代女性と30代男性の交際経験の差
調査結果によれば、20代女性の50.6%が現在交際中であるのに対し、30代男性の37.0%は交際経験が全くないと回答しています。このように、恋愛に積極的な層と全く縁のない層が存在し、世代や性別によってその傾向が明確に出ています。この「恋愛の二極化」は特に、社会的期待や行動への違いを浮き彫りにしています。
2. 交際未経験者の壁:自分に自信がない
調査において、交際経験がない理由の中で最も多かったのは「自分に自信がない」という回答で、これに35.6%が該当しました。このような内面的な自信の欠如は、恋愛に対する心理的なハードルを生み出し、結果的に出会いの機会を逃す要因となっています。出会いの機会がないと感じている人が多い中で、この自信のなさが、行動を起こす際の大きな障壁となっているようです。
3. 出会いへの行動に乏しい現実
交際未経験者のうち、約65.4%が出会いのための行動を「特にしていない」と回答しました。これは、実際の出会いの方法を利用していない人が多いことを示しており、出会いの環境が整っていても、行動に移せない傾向があることが浮かび上がりました。特に、マッチングアプリの活用経験が著しく低いことからも、心理的ハードルとの関連性が見えてきます。
4. 恋愛以外の優先事項
調査では、恋愛よりも他の活動を優先しているかという質問に対し、特に年代による違いが顕著でした。40代の男性では「特にない」との回答が多かったのに対し、20代女性では「推し活」が高い順位にランクインしています。このことから、特に若い世代においては恋愛だけに依存しない価値観が育っている様子が浮かび上がります。
5. 結婚観に見る経験の差
さらに、未婚者に結婚に対する考えを尋ねたところ、交際経験の有無によって結婚意識に大きな違いが見られました。交際経験がない層の中で34.6%が「結婚するつもりはない」と答えた一方で、交際中の層ではわずか3.9%と、約9倍の開きがありました。このことからも、恋愛経験が結婚への意識に直結している様子が伺えます。
6. 結婚に直面する具体的な壁
結婚に対する意識がある人々は、さまざまな壁に直面していることが分かりました。特に40代男性では63.9%が経済的な不安を挙げ、その傾向が年齢を重ねるごとに強まっています。その一方で、出会いの機会や理想の相手に出会えないことも大きなハードルとなっており、これらは世代ごとに異なる特徴が見られます。
まとめ
調査結果から、未婚者の恋愛や結婚への意識は、男女や世代によって大きな二極化が進んでいることが明らかになりました。恋愛に積極的に取り組む層と、その逆に交際経験を持たない層との間には明確なギャップが存在します。また、自己肯定感の低さが恋愛行動に影響を与えている現状から、今後は異性とのカジュアルなコミュニケーションの機会を増やしていく必要性があると考えられます。これにより、恋愛のハードルを下げる新たなアプローチが求められるのかもしれません。