メルク、GTRIと提携
2024-07-24 16:30:31

メルクと遺伝子治療研究所がパーキンソン病治療に向けた協力を発表

メルクと遺伝子治療研究所の新たな提携



2024年7月24日、東京で、バイオテクノロジーの分野で著名な企業メルクが、株式会社遺伝子治療研究所(GTRI)との基本合意書を締結したと発表しました。この提携により、パーキンソン病に対する遺伝子治療医薬品の製造が促進され、新しい治療法の実現に期待が寄せられています。

GTRIは、アデノ随伴ウイルス(AAV)を使用した遺伝子治療に特化した企業で、2014年の設立以来、難治性疾患に対する革新的な治療法の開発に努めてきました。メルクでは、同社のSf-RVN® Insect Cell Lineを活用し、GTRIが遵守すべきGMP(良好製造基準)を満たす環境で、ウイルスベクターを用いた遺伝子治療医薬品の製造支援を行うことになります。

ウイルスベクターの安定した製造体制



基本合意書の取り決めに基づき、メルクはGTRIと協力し、強固かつ安全なAAVの生産プラットフォームの構築に取り組んでいきます。このプラットフォームでは、メルクが持つ細胞株や技術も活用され、製造プロセスの最適化が図られる予定です。また、メルクの東京にあるM Lab™ コラボレーションセンターでは、GTRIに対して技術サポートやトレーニングも提供され、効率的なプロセス開発が進められます。

期待される効果と企業のビジョン



メルクの執行役員である波多野功氏は、「日本では新しい治療法の開発が進められており、患者さんを救う可能性がある」と述べ、新しい治療薬の迅速な市場投入を目指す意義を強調しています。一方、GTRIのCEOである浅井克仁氏は、遺伝子治療技術を進める選択肢として、メルクとの協力を歓迎し、ウイルスベクターの安全で強固な製造体制の確立を目指しています。

GTRIは、パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)といった難治性の疾患に特化し、その治療法が未確立であることから、緊急かつ効果的な治療法が必要とされています。こうした背景から、メルクとのパートナーシップは、これらの疾患に苦しむ患者に新たな希望をもたらすことが期待されています。

メルクと遺伝子治療研究所の概要



メルクはヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスの分野で活動する世界的な企業で、63,000人以上の従業員が在籍しています。特に遺伝子治療に関しては、科学技術の進歩を通じて、新たな治療法の開発を目指しています。

遺伝子治療研究所(GTRI)は、AAVベクターを用いての遺伝子治療にフォーカスしているバイオベンチャー企業で、基礎研究から臨床研究まで一貫した革新的な研究を行っています。

本提携によって、メルクとGTRIは協力し、より効果的な治療薬の開発へと進展することが期待されます。新たな治療法の市場投入に向けた、この重要な取り組みが、世界中の患者に良い影響をもたらすことを願っています。


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会社情報

会社名
メルク株式会社
住所
東京都目黒区下目黒1-8-1アルコタワー5F
電話番号

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