杉良太郎が提唱する「ハッピー・リバー・ベトナム」
2023年8月、長年にわたりベトナムで慈善活動を行ってきた杉良太郎さんの呼びかけにより、「ベトナム国民の命と健康を守るプロジェクト」として始まった「ハッピー・リバー・ベトナム」が新たな一歩を踏み出しました。このプロジェクトは、肝臓の健康を守ることを目的としており、特にウイルス性肝疾患の対策を中心に据えています。
医療支援の協力体制
このプロジェクトには、ピースウィンズ・ジャパンの肝炎プロジェクトチームも参加しました。具体的には、空飛ぶ捜索医療団「ARROWS」の看護師1名と、ピースウィンズの調整員2名が、ベトナム北西部のイエンバイ省を訪れ、現地の医療機関と協力して肝臓の検査を行いました。
これまで西アフリカのブルキナファソでも肝炎対策を実施してきた経験を活かし、日本からも医療関係者や企業が協力を行いました。江口有一郎医師(医療法人ロコメディカル江口病院理事長、佐賀大学臨床教授)をはじめとする医療チームが現地に赴き、肝臓検査の質を高めています。
検査の実施とその結果
イエンバイ省にある病院では、ハノイからのアクセスが困難な地域にもかかわらず、多くの人々が早朝から集まりました。この日は、約300人が検査を受け、肝臓の脂肪量や線維化を測定する最新の測定機器「フィブロスキャン」を使用しました。
検査結果を元に、江口医師は95人に対してエコーによる精密検査を行い、その中で肝がんの患者も発見されるなど、深刻な状況が浮き彫りになりました。また、多くの方に「脂肪肝」の疑いがあり、ベトナム国内での運動や食生活の改善の必要性も認識されました。
地元の医療機関との連携
プロジェクト当日は、現地の医師やスタッフとの交流も行われ、互いの検査手法や対策について情報交換が活発に行われました。日本からの医療チームが最新の機器を使った検査の手法を示すことで、現地医療提供者にとっても多くの学びとなりました。
今後の展望
このプロジェクトは、ベトナムのメディアでも大きく取り上げられ、今後の継続性が期待されています。杉良太郎さんをはじめとするプロジェクト関係者は、今後も肝炎対策に向けた活動を継続し、ベトナムの人々の健康をサポートする意向を表明しています。
最後に、現地コーディネーションを行ったDang Thi Hienさん、Doan Le Hoai Anhさん、そして杉良太郎さんの事務所および関係者の方々に、深い感謝の意を表します。多くの協力者があってこそ、このプロジェクトは成功を収めることができました。
支援のお願い
平和ウィンズ・ジャパンの肝炎対策活動は、皆様の支援によって支えられています。引き続きご協力をお願い申し上げます。