雇用形態別賃金伸び率分析
株式会社フロッグが発表した「2025年2月度 都道府県別・賃金伸び率ランキング」によると、各雇用形態の賃金がどのように変化しているかが明らかになりました。本調査は全国の求人媒体から集められたデータに基づいており、派遣労働者、アルバイト・パート、正社員それぞれの賃金の動向を分析しました。
アルバイト・パートの現状
2025年2月度のアルバイト・パートの賃金伸び率ランキングでは、福井県が1位となり、前月比プラス1.10%(増加額13円)を記録しました。続いて群馬県(増加額10円、増加率0.87%)、新潟県(増加額6円、増加率0.52%)が上位に入っています。一方、賃金が下がった地域もあり、熊本県、沖縄県、山梨県がワースト3に名を連ねています。特に山梨県は減少額27円、減少率2.34%という厳しい結果です。
派遣業界の動向
派遣については、宮崎県が驚異的な増加率で1位に輝きました。前月比プラス6.70%(増加額74円)という伸びを示し、次いで徳島県が6.19%、島根県が5.67%増と続きます。派遣業界では全体的に賃金が上昇しているものの、高知県、熊本県、福岡県は賃金が減少しており、特に福岡県は0.67%の減少でした。
正社員の状況
正社員の賃金伸び率では山形県が1位で、前月比+0.65%(増加額1,529円)と評価されています。富山県や佐賀県も良好な成果を上げており、賃金の上昇が見られます。逆に宮城県、大分県、岩手県はワースト3となり、特に岩手県は大幅な減少を記録しています。
まとめ
この調査は2024年1月から2025年2月までの求人情報に基づくもので、各都道府県の雇用情勢を理解するための重要な資料として活用できます。特に派遣業界では一部地域において賃金の顕著な上昇が見られたことが際立ち、企業の賃上げ意欲が高まっていることを示しています。全体として、雇用形態ごとの賃金動向は多様であり、今後の動きにも注目が必要です。
調査概要
本調査は、アルバイト・パートに関しては「イーアイデム」「バイトル」「マイナビバイト」、派遣は「はたらこねっと」「エン派遣」、正社員は「doda」「type」「エン転職」「マイナビ転職」からのデータをもとにしています。これらのデータは、求人情報の給与項目を集計し、各雇用形態ごとに賃金の増減を分析しました。
株式会社フロッグは求人ビッグデータを取り扱っており、今後も日本の雇用市場の動向を注視し続けます。そのデータは人材業界にとって非常に有益なものであり、マーケット分析や採用戦略の立案に役立てられることでしょう。