中国銀行が経理業務のデジタル化を推進
中国銀行が経理業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速し、革新的な経費管理システムを導入することを発表しました。具体的には、出張・経費管理クラウドのリーダーとして知られる株式会社コンカーが提供するSAP Concurが採用されました。これは、中国銀行が立てた中期経営計画「未来共創プラン ステージⅢ」の一環で、経費精算業務をデジタル化することを目的としています。
この新システムの導入によって、経費関連業務が一元化され、従業員と上長の両方にとっての操作性が向上しました。具体的には、申請から承認までの過程がスムーズになることで、業務効率が大きく改善されました。加えて、デジタル化の進展によりペーパーレスが実現し、管理負担が軽減されることも期待されます。これにより、コスト削減に寄与することが予測されています。
導入によるコスト削減
SAP Concurを導入した結果、特に注目すべきは業務プロセスの見直しから浮き彫りになった効果です。これにより、行員による業務入力、上長や集中部門の承認作業に関するコストが、現行の71%から72%削減される見込みです。全行員約2600名がこのシステムを利用することになるのは2025年4月中旬からです。さらに、ちゅうぎんフィナンシャルグループ傘下の企業にもこの効果を広げる計画があり、将来的にはグループ全体での活用が期待されます。
SAP Concurの主な機能
SAP Concurの導入に際しては、いくつかの製品が組み合わされています。具体的な製品には、経費精算や管理クラウド「Concur Expense」、請求書管理クラウド「Concur Invoice」、請求書OCR+補正代行「Invoice Capture」、経費精算における承認業務を支援する「Intelligent Audit」、領収書OCRアプリ「ExpenseIt」などが含まれています。これにより、経費に関連する処理が総合的にサポートされることになります。
株式会社コンカーとSAP Concur
株式会社コンカーは世界で最も大きな出張・経費管理クラウド「SAP Concur」の日本法人として、2010年に設立されました。主に企業の間接費管理や従業員の働き方の改革を目指すクラウドサービスを提供しており、その中には経費精算、出張管理、請求書管理といった製品が含まれています。
SAP Concurは、出張、経費、請求書管理というビジネスプロセスを一手に担う統合的なソリューションを提供し、そのサポートによって多くの企業が業務の効率化を図っています。特に、リアルタイムデータの統合や分析を通じて、出費の管理が改善される点が高く評価されています。
今後の展望
中国銀行のDX化は、企業文化の変革にも寄与するものと期待されています。今後、ちゅうぎんフィナンシャルグループ内でのより広範な導入が進むことで、業務効率化やコスト削減だけでなく、従業員の働き方そのものを変える可能性があると言えるでしょう。これにより中国銀行は、デジタル時代にふさわしい企業へと進化を遂げることでしょう。