早生桐プロジェクト
2022-10-05 09:00:01
山形県で進化する林業!早生桐産業創造プロジェクトの全貌とは
早生桐を軸とした地域活性化の新たな挑戦
山形県の金山町、真室川町、鮭川村では、環境保全や産業振興をテーマとした先進的なプロジェクトが始まりました。その名も「最上地域早生桐産業創造プロジェクト」です。このプロジェクトは、新たに開発された「早生桐」を使い、地域資源の持続可能な活用を目指しています。
1. 最上地域の豊かな森林
この地域は、広大な森林面積を持ち、地域の土地全体の80%を占めています。そして、これらの森林が吸収する二酸化炭素量は、山形県の全世帯排出量の40%にも達します。しかし、地元は主に杉による林業が行われており、杉の利用には長い時間が必要です。一般的に、杉が資材として使えるようになるまでには30年から50年かかります。
2. 早生桐のポテンシャル
そんな中で注目されているのが早生桐です。この樹種は台湾桐と日本古来の桐を掛け合わせたもので、なんと5年で商品化が可能です。このため、長時間の育成を必要とする杉と比べて管理が容易で、すぐに収益を上げることができます。また、桐は杉の5倍もの二酸化炭素を吸収すると言われており、環境保全の観点でも効果が期待できます。
3. 地元との協働
プロジェクトの推進には、地域の企業や自治体の協力が不可欠です。村松准教授がリーダーとなり、さまざまな企業や地元住民との話し合いを通じて、本プロジェクトに必要な情報やデータを収集しています。
たとえば、休耕地を活用して早生桐を植林し、建築材や家具材として利用する道筋を模索します。また、地元の気候や環境に適応するよう、反復的に実証実験が実施されます。
4. J-クレジット制度への取り組み
このプロジェクトは単に地域の振興にとどまらず、CO2削減のビジネス化も目指しています。森を適切に管理し、温室効果ガスの排出削減を促進することで、J-クレジット制度を通じた認証も予定しています。この取り組みは、環境保全だけでなく地域経済の活性化にもつながります。
5. yori-i projectとの連携
yori-i projectは、地域課題に対する解決手法として「コレクティブ・インパクト」を採用し、異なる業種やセクター間の連携を重視しています。この枠組みの中で、早生桐のプロジェクトも進んでおり、地域の多様な声を集め、課題解決に向けた手法を模索しています。
6. 地元に根差した未来へのビジョン
このように、最上地域早生桐産業創造プロジェクトは、地域資源の持続可能な利用と、経済的な成長を目指す革新的な試みです。早生桐を育てることで、環境保全と地域の活性化を同時に実現する新たなモデルが生まれることでしょう。これからの山形県に、さらなる期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
-
公益財団法人山形県企業振興公社
- 住所
- 山形県山形市城南町一丁目1番1号霞城セントラル13階
- 電話番号
-
023-647-0660