Milk.株式会社の革新技術「ANSWER」の紹介
近年、AI技術の進化に伴い、医療分野でも数多くの革新が起こっています。その中でも特に注目されているのが、Milk.株式会社が開発した「ANSWER」というCloud型アプリケーションです。このツールは、ハイパースペクトルカメラを利用して、AIを簡単に作成できることを目的としています。
Milk.株式会社とは
Milk.株式会社は、2019年に設立された比較的新しい医療ベンチャー企業です。企業の核心には、がん診断の精度を向上させるためのAI開発があります。特に膵臓がんを含む複数のがんを90%以上の精度で識別可能な技術を持っています。この成果には、北里大学や他の医療機関との共同研究が寄与しており、特許も取得済みです。さらに、2021年には三井住友銀行と日興証券主催のピッチイベント「未来2021」で最優秀賞を受賞しています。
ハイパースペクトルカメラとは
ハイパースペクトルカメラは、対象物についての詳細な分光情報を取得し、可視光画像も同時に捉えることができる革新的なデバイスです。元々は人工衛星に搭載され、土地や植生のモニタリングに利用されていました。しかし近年では、工場での製品品質管理や異常検知にも用いられるようになりました。このカメラは、通常の画像解析では難しい微細な異物の識別や、品質管理における精密な指標作成を可能にします。
開発の背景
従来のハイパースペクトル画像解析ソフトは、非常に複雑で画像処理の専門知識を持つ人でなければ活用できませんでした。これに対し、Milk.株式会社は、AIが全ての情報を利用できる特性に着目し、「ANSWER」を開発しました。このアプリは、以下の大きな利点を提供します。
ANSWERの主な機能
1.
AIの作成
- 利用者は、解析に用いる画像を選択し、クラスター数を決定、さらに画像にラベリングを行うこの3STEPで高精度のAIを構築できます。事前に指定したクラスターに基づいてグルーピングが行われるため、ラベリングが容易になります。
2.
AIの活用
- 過去に作成したAIモデルを簡単に保存し、新しいデータに適用可能です。
3.
クラウドストレージ
- 大きなデータサイズのハイパースペクトルデータをクラウド上で安全に管理することができます。
このアプリはすでにいくつかの医療機関でも導入され、研究に役立てられています。
使用例とメリット
「ANSWER」を使うことで、既にハイパースペクトルカメラを導入している工場は検知精度が向上します。さらに、従来人間の目視によって行われていた品質評価を自動化することが可能になります。また、従来は識別が困難だった対象のマーカーを作成することができ、大幅な効率化を果たします。
今後の目標
Milk.は、医療機関との臨床研究を通じて「ANSWER」の医療機器承認を目指しています。このアプリは少ないデータで学習が可能なため、症例数が少ない希少がんや前がん病変の早期発見に寄与する可能性を秘めています。Milk.は、今後も「純白な愛のこころで世界に奉仕する」という理念のもと、技術革新を推進していくでしょう。
会社概要
- - 会社名: Milk.株式会社 (Milk. Inc)
- - 設立: 2019年12月17日
- - 所在地: 東京都港区六本木4-9-2
- - 連絡先: TEL: 03-6803-8114, FAX: 03-3746-0023
- - 代表: 中矢大貴
詳細やサービス紹介は
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