「Japan VCC 2025」が開催され、注目の自動車サイバーセキュリティコンテスト
2023年10月3日に東京都で開催された「Japan VCC 2025」は、自動車分野に特化したサイバーセキュリティの人材育成を目指す大型イベントです。本大会は、VicOne株式会社によって実施され、経済産業省の支援のもと、多様な参加者が集結しました。VicOneは自動車サイバーセキュリティの分野でのリーディングカンパニーであり、トレンドマイクロの子会社として、高度なサイバーセキュリティ技術を持っています。
経済産業省との連携
「Japan VCC 2025」は、経済産業省が推進する「モビリティDXプラットフォーム」の理念に賛同し、そのもとで開催されました。大会当日、同省のモビリティDX室長、黒籔誠様が来場し、デジタル化を支えるセキュリティ人材育成の重要性について言及しました。セキュリティ対策の強化は、未来の自動車の安全性を高めるために必要不可欠であり、特にソフトウェア人材の確保が急務です。
多彩な参加者が集結
本大会には、世界的に有名な「Global VCC 2025」からの上位入賞者チームを始めとする、9チームが参戦しました。出場チームは、トヨタ自動車の研究者が開発したテストベッド「RAMN」を使用した課題に挑むこととなり、自動車のサイバーセキュリティに関する15の問題が出題されました。
新設された「学生参加枠」により、大学や専門学校の学生たちも参加し、より多様な人材が集まったことで、空気が一層盛り上がりました。
激戦の結果
競技の結果、上位入賞者には「cartagaitai」が堂々の1位を獲得し、続いて「GMO IERAE」が2位、そして自動車関連業界の「Panasonic VERZEUSE Hacking Specialists」が3位に入賞しました。彼らのスキルとチームワークは、大会の質の向上を象徴するものでした。競技後には懇親会もあり、参加者同士の親睦が深まる良い機会となりました。
VicOne CEOの言葉
VicOneのCEO、マックス・チェンは「本大会は自動車サイバーセキュリティの実践的な課題に特化し、産業が求める人材の育成に寄与することを目指しています」とコメント。さらに、ソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)の時代が到来することで、今後の自動車はますます多くの外部システムと連携することが求められるため、サイバーセキュリティへの理解がますます重要になると述べました。
経済産業省の視点
一方、黒籔様も「こうした場で経験を積む参加者は、次世代の中心的な存在になるだろう。サイバーセキュリティは極めて重要なテーマであり、この大会を通じて意識が高まることを期待しています」と語り、次世代の人材育成に向けた期待を寄せました。
「VCC」について
「VCC」は、VicOneが主催する自動車サイバーセキュリティコンテストです。世界中で数多くの参加者を募集し、より実践的なスキルを身につける機会を提供しています。2023年の「Japan VCC 2025」は、自動車へのサイバー攻撃が増加する現代において、重要な取り組みに位置づけられています。これからの自動車産業において、サイバーセキュリティは避けて通れない課題であり、今後もこの分野での育成と啓発が続けられることでしょう。
今後の展望
VicOneは、自動車業界向けにサイバーセキュリティソリューションを提供しており、その必要性はますます高まっています。これからも、VicOneは自動車の安全を守るための技術開発に注力し、未来の自動車社会の実現を目指していくことが期待されます。