CA Technologiesの調査が示すDevOpsの関心と課題とは

CA Technologiesの調査が示すDevOpsの関心と課題とは



CA Technologiesが発表した最新の調査結果から、DevOpsに対する企業の関心は非常に高いものの、具体的な課題解決への取り組みは依然として遅れていることが明らかになりました。この調査は、IT部門および業務部門のエグゼクティブ1,442名に対して実施されたもので、その結果は世界中の企業におけるDevOpsの導入状況を反映しています。

調査結果の概観


調査によると、全体の71%がDevOpsの採用を進めていると回答する一方で、成功裏にDevOpsを推進するために必要な取り組みを完了している企業はわずか20%にとどまっています。特に日本市場では、54%の企業がDevOpsを導入しようとしているものの、その中で先進的なDevOps導入企業は12%と低調です。この数字は、他国と比較してまだまだ課題が多いことを示唆しています。

DevOps実施の重要課題


調査では、「ビジネス主導の取り組み」「協力的で熟練したIT部門」「主な実現要素と管理体制」の3つに分類した9つの課題が特定されました。これらに対処することで、DevOpsの効果を最大限に引き出せるとされています。

ビジネス主導の取り組みについては、調査対象者の55%が「DevOpsの戦略と目標を明確に定義」していると回答しました。しかし、日本ではこの割合が47%にとどまり、重大な改善の余地があるといえます。また、ビジネス・ステークホルダーの教育や業務とIT部門間の優先度調整については、86%が重要視しつつも、実施済みは33%と38%に留まっています。特に日本は、実施済みの割合がそれぞれ13%、17%にとどまっており、大きな課題を抱えていることがうかがえます。

技術的な課題と解決策


IT部門と業務部門の協力も重要です。全体の63%が「適切なインフラストラクチャとツールに課題がある」と答え、日本では更に高い72%が同様の認識を持っています。これにより、需要に応じた迅速なサービス提供が難しくなっている現状があります。さらに、全体の46%、日本の51%がセキュリティやコンプライアンス対策に取り組んでいるものの、実質的にはDevOps環境の構築に十分な支援が行われていないことも分かりました。

先進的な企業のメリット


これらの課題に対して積極的に取り組む先進的な企業は、実際に多くのメリットを享受しています。調査によると、先進的なDevOps採用者は非採用者と比較して、顧客維持率が2.5倍、顧客獲得率が2倍、市場シェアの拡大が3.4倍、売上高が2倍、利益率が2.4倍向上しています。このような結果からも、DevOpsの導入が成功した場合の将来の成長が期待できることが示されています。

まとめ


CA TechnologiesのDevOps担当ディレクター・渡辺隆氏は、これからの企業がDevOpsを成功に導くためには、技術的なリソースを最大限に活用し、チーム横断的な協力が不可欠であると強調しています。正確な戦略と綿密な計画が求められる中、適切な技術を導入することで、変化の激しいビジネス環境でも持続的な成長が期待できるでしょう。

この調査結果は、DevOpsへの期待を示す一方で、実現に向けた具体的な行動を促す重要なデータとして活用されるべきです。CA Technologiesは、企業がデジタル・イニシアチブによって競争優位性を高めるために、今後も役立つソリューションを提供し続けることが期待されています。

会社情報

会社名
日本CA株式会社
住所
東京都千代田区平河町2-7-9JA共済ビル9階
電話番号
03-6272-8110

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