新たなコミュニケーション技術の誕生
エモスタは、プレゼンテーターが示す表情を解析し、その印象を高精度で予測するアルゴリズムを開発しました。この技術により、営業や教育現場での印象評価の方法が変わる可能性があります。
背景
コミュニケーションの質を向上させることは、ビジネスや教育の現場で常に求められてきました。エモスタはこれまで、営業や接客の場面、さらには教師と生徒の関係に至るまで、多くのシチュエーションでコミュニケーションの質を定量化し、改善するプログラムが開発されてきました。
高精度の印象予測
この度、表情による印象評価に成功したエモスタは、TED Talkのビデオを解析素材として用いました。以下の8つの評価項目をプレゼンテーターの表情から予測し、その結果はおおよそ81%の精度で示されました。
- - Beautiful(美しい)
- - Courageous(勇気付けられる)
- - Fascinating(魅力的)
- - Funny(面白い)
- - Informative(ためになる)
- - Ingenious(上手い)
- - Inspiring(心動かされる)
- - Persuasive(説得力がある)
特に、スティーブ・ジョブス氏のスタンフォード大学での卒業式スピーチでの解析結果は「Informative(ためになる)」と「Inspiring(心動かされる)」のスコアが特に高く評価されました。
表情が伝えるメッセージ
今回の開発で注目すべき点は、話の内容や声のトーンに依存せずに印象を予測できたことです。この発見は、プレゼンターの表情が印象に与える影響の大きさを示しています。つまり、相手に与える印象は、しばしば視覚情報によって決定されるということです。
今後の展望
この技術は、さまざまな職業に応用可能です。営業や接客、プレゼンテーション、教育の現場では、表情を通じたコミュニケーションの質を定量化することで、より良いスキル評価と能力向上を支援することが期待されています。また、政治家や上司など、人からの印象が成果に直結する職種でも活用が見込まれています。
この新たな技術は、コミュニケーションの未来を切り開く重要な一歩として、様々な業界で注目されています。