大阪・関西万博での未来提案
2025年8月27日、大阪で開催される大阪・関西万博にて、積水化学工業株式会社の子会社である積水成型工業株式会社が、株式会社ウィドゥ・スタイルと共同で「未来の和空間」を提案します。この出展は「大阪ヘルスケアパビリオン」の「リボーンチャレンジ」ゾーンに位置づけられ、大阪の健康な未来を象徴するものとなっています。
日本の伝統と最先端技術の融合
今回の出展は、「和で創る健康寿命 “間 ma”」というコンソーシアム名のもと、2025年9月2日(火)から8日(月)までの期間に実施されます。展示では、ウィドゥ・スタイルが製作した和空間をイメージした造作や、日本古来の伝統畳を使用したスツール(椅子)が登場します。これらは、樹脂製畳「MIGUSA」を用いており、高級イ草の風合いと優れた機能性を兼ね備えています。
特に注目すべきは、積水化学の介護向け離床・起き上がりセンサー「ANSIEL」による健康管理体験です。このセンサー技術を利用し、展示スペースでは来場者がスツールに座ることで、自身のバイタル情報を測定・表示できます。データは裸眼3Dモニターに映し出され、未来の健康管理の疑似体験を通じて、参加者に新たな健康常識を提供します。
積水化学のセンシング技術
積水化学が開発した「ANSIEL」は、発泡体技術とテープ加工技術を駆使した高感度の圧電センサーを搭載しています。人間が発する微細な振動を感知し、わずかな体の変化を捉えることが可能です。これにより、従来の健康管理の概念にとらわれない、革新的なアプローチを実現します。さらに、開発中の画面も展示され、未来の健康管理のイメージを体感できるでしょう。
MIGUSAの特長と魅力
樹脂製畳「MIGUSA」は、畳の伝統的な製法に基づいて製造されており、引目や目積といった伝統的な織柄にもこだわっています。しかし、ただ伝統を守るのではなく、現代のニーズにも合わせた柔軟な発想が求められます。光透過性や高衝撃緩和性能を有する各種技術も展示され、先進的な考え方が次世代の畳文化としてどのように進化し続けるかを示しています。
ウィドゥ・スタイルについて
株式会社ウィドゥ・スタイルは、大阪府豊中市に位置する家具メーカーで、日本の伝統的な技術を用いたダイニングテーブルやチェアなどを手がけています。2002年に設立された会社で、良質な木製家具を通じて、豊かな生活空間を提供しています。今回の大阪・関西万博での共同出展は、同社の技術と独自のデザイン哲学が融合した内容となっており、来場者に新しいインスピレーションをもたらすことが期待されています。
未来を見据えた健康空間の提案
大阪・関西万博におけるこの取り組みは、ただ伝統を守るのではなく、未来に向けた新しい健康管理のあり方を示すものです。産業と文化がゆるやかに交わる場として、未来の「和空間」がどのように進化していくのか、来場者にとっても非常に興味深い体験となるでしょう。積水化学とウィドゥ・スタイルの革新性は、このイベントを通じて多くの人々に新たな視点を与えることでしょう。