明治大学平和教育登戸研究所資料館での特別企画展
明治大学平和教育登戸研究所資料館では、2025年11月26日から2026年5月30日まで、第16回企画展「その時、わたしたちは戦うことを命じられた—登戸研究所と本土決戦体制—」を実施します。入館は無料で、歴史的な視点から私たちの過去と向き合う良い機会です。
この企画展では、2025年が終戦から80周年に当たることを受け、登戸研究所がどのようにして本土決戦に備えていたのか、その実態を探求します。80年前、登戸研究所は風船爆弾作戦を終え、長野県を中心に分散・疎開を行いました。この企画展では、以下の4つのポイントに焦点を当てて、研究所の活動がどのように展開され、またその後の影響を考察します。
1.
本土決戦体制下の活動
展示では、登戸研究所における本土決戦に向けた活動を解明します。どのセクションがどのように選ばれ、移転したのかを詳しく探ります。
2.
移転後の兵器・資材開発
移転後、どこでどのような兵器や資材の開発が行われたか、重点的に進められたプロジェクトも明らかにします。これにより、当時の技術や戦略がどのように形成されていたのかが浮き彫りとなります。
3.
国民抗戦必携とゲリラ戦の計画
大本営陸軍部が作成した「国民抗戦必携」に基づき、国民義勇戦闘隊の組織がどのように構想されたのか、本土決戦計画についても紹介します。
4.
特殊研究処理要領と登戸研究所の消失
終戦時に出された命令「特殊研究処理要領」によって、登戸研究所の存在が消されようとしていた事実も明らかにします。これは、戦争のリアルな影響と記憶を我々に問いかけます。
開催概要
この企画展は明治大学平和教育登戸研究所資料館で行われ、日程は2025年11月26日から2026年5月30日までです。開館時間は毎週水曜から土曜までの10:00から16:00までとなっており、日曜日から火曜日と特定の日は休館です。入館は無料であり、誰でも参加することができます。
さらに、関連イベントも用意されています。例えば、2025年12月6日には、リバティアカデミーオープン講座で「1945年:本土決戦体制の下での登戸研究所」に関する講演会が開かれる予定です。この講演では、登戸研究所の手投げ弾の大量製造に関する最新の研究内容が発表されるので、こちらもお見逃しなく。
また、展示解説も行われ、館長の山田朗が参加者と共に展示を巡りながら詳しく解説します。こちらの開催日は複数回設けられており、定員制のため事前の申し込みが必要です。
このように、明治大学平和教育登戸研究所資料館の企画展は、単に歴史を学ぶ場ではなく、現代に生きる私たちがその意義を再確認し、未来へ紡いでいくための重要なイベントです。是非足を運んで、80年前の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。