テンセグリティファーマ、TSP-101の国内第Ⅰ相治験を開始

テンセグリティファーマ、国内での第Ⅰ相臨床試験を開始



テンセグリティファーマ株式会社は、2023年12月15日に自社のリード候補品TSP-101の国内第I相臨床試験を開始したと発表しました。最初の被験者登録と投与開始である「First Subject In(FSI)」を達成したことが報告されています。これにより、TSP-101の開発が着実に進んでいることが示されました。

TSP-101の概要


TSP-101は、Fn14をターゲットとする完全ヒト型モノクローナル抗体です。この薬剤は、がんによる悪液質やさまざまな炎症性疾患の治療を目指しており、そのシグナルを阻害することで効果を発揮するとしています。臨床試験では、健康な成人を対象にした用量漸増の単回投与試験が行われ、TSP-101の安全性、忍容性、薬物動態(PK)が評価されます。

また、受容体占有率(RO)の推定や、探索的なバイオマーカー測定も実施予定です。これにより、TSP-101の有効性や安全性の理解が深まり、さらなる研究の道筋が整うことでしょう。

テンセグリティファーマのビジョン


テンセグリティファーマ株式会社は、東京を拠点とするスタートアップ企業であり、「世界中の新薬のボトルネックを解消する」という理念を掲げています。開発が中止された治療薬候補や限られた治療法に対して独自の視点で評価を行い、臨床開発の実施を通じてその価値を顕在化させることを目指しています。このアプローチを通じて、製薬会社への導出やM&Aの実現を目指しています。

展望と期待


今回の第I相臨床試験の成功は、TSP-101の今後の開発における有望なスタートとなるでしょう。完全ヒト型のモノクローナル抗体として、TSP-101は既存の治療法に代わる新たな選択肢となり、がん悪液質や炎症性疾患に苦しむ患者にとって希望の光となる可能性があります。

新薬の開発には時間と努力が必要ですが、テンセグリティファーマの目指す方向性は非常に明確です。今後の研究成果とともに、この新薬の進展を見守ることが期待されています。今後の臨床試験の進展にも注目が集まることでしょう。

会社情報

会社名
テンセグリティファーマ株式会社
住所
東京都中央区日本橋室町1-11-12日本橋水野ビル 7階
電話番号
03-6772-2938

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