2024年12月4日、東京の丸の内で「TMIP Innovation Award 2024」が開催され、最優秀賞が株式会社竹中工務店の藤井康平氏に授与されました。このアワードは、大企業が新規事業の創出に対して斬新なアプローチを行っている優れた事例を表彰する制度です。
TMIP(Tokyo Marunouchi Innovation Platform)は、産・官・学・街の連携を通じて、イノベーションを推進するオープンイノベーションプラットフォームです。大企業が新規事業に挑戦する社会を目指し、市場性や社会インパクト、事業創出のための工夫を紹介しています。
本年度で第2回目の実施となるこの賞では、審査員に早稲田大学大学院教授の入山章栄氏、新規事業家の守屋実氏、スタートアップエコシステム協会の藤本あゆみ氏、日経BPの松井健氏を迎え、各新規事業のピッチが行われました。多くの熱意ある発表があり、社会的価値を持つものとして注目されました。
最優秀賞を受賞した藤井氏の事業「Archi-Hub」は、建築リユース部材のプラットフォーム事業で、業界の特有の課題に対して社内外の壁を越えて挑戦する姿勢が高く評価されました。審査員からは、藤井氏の発表に対する期待感とともに、今後のイノベーションの可能性を感じられるとのコメントもありました。
優秀賞には、三菱商事マシナリ株式会社の今井香菜子氏による「SPARE-MARKET」と、Ex東レ株式会社の西田誠氏による「MOONRAKERS TECHNOLOGIES」が選ばれました。「SPARE-MARKET」はデジタルを活用した貿易プロセスの最大効率化サービスを提供し、「MOONRAKERS TECHNOLOGIES」は先端技術を搭載したアパレル事業を展開しています。
さらに、今回から設けられた日経ビジネス賞は株式会社NTTドコモの飯野健太郎氏の「coordimate」に授与され、オーディエンス賞も同じく「SPARE-MARKET」に決定するなど、新規事業の多様性と影響力が際立っています。
このような新規事業は日本全体のイノベーションの向上に寄与するものであり、評価された事例は今後の発展が期待されます。審査員からは、社会的価値のある事業が大企業からも生まれつつあることに注目が集まるとともに、周囲のサポートを受けての成長を望む声が聞かれました。
TMIPは今後も、挑戦を続ける企業を支援し、イノベーションの促進に取り組んでいく意向を示しています。また、リアルタイムでピッチの様子がグラフィックレコーディングされ、参加者の熱意がビジュアルとしても表現されました。これにより、事業の取り組みがどれほど熱心であったかも伝わる内容となりました。
新規事業の創出は、時に困難を伴いますが、TMIPのようなプラットフォームを通じて得られる支援や協力は、これからのイノベーションをけん引する大きな力となるでしょう。挑戦する皆さんの未来を期待しております。さらに詳細については、TMIPの特設サイトをご覧ください:
TMIP Innovation Award 2024。