K.S.ロジャースの新たな取り組み
神戸市に本社を構えるK.S.ロジャース株式会社(KSR)は、先日発表された神戸市の「So-i(KOBE BUSINESS PROGRAM)課題解決プロジェクト」において、2件のプロジェクトが見事に採択されました。これらのプロジェクトは、行政業務の革新や市民サービスの向上を目的とするもので、特に注目を集めています。
採択プロジェクトの概要
KSRが採択されたプロジェクトの一つ目は「行政課題コース」に位置付けられており、ここでは生成AIを利用した市民税申告書の電子化が中心テーマです。具体的には、これまで紙ベースで行われていた市民税申告書の提出を電子化し、構造化することで、煩雑な手作業を減少させることを狙っています。このプロジェクトを通じて、市民と職員の双方の負担を軽減し、窓口での混雑を解消することを目指しています。
この取り組みの核となるのは、KSRの生成AI実装チーム「EDITH(イーディス)」です。行政業務の高度化を推進し、同時に市民にとっての利便性を向上させる狙いがあります。
二つ目のプロジェクトは「地域課題コース」として、神戸市が所有する複数の施設予約システムの連携を図る内容です。現状では、市民は各サービスごとにIDやパスワードを管理しなければならず、利便性が低下しています。この問題を解決するため、システム間の連携やID統合を実施し、市民サービスの向上を図ることが提案されています。
取り組みのポイント
KSRが進めるこれらのプロジェクトには、いくつかの重要なポイントがあります。第一に、「現場起点の要件定義」が挙げられます。これは、既存の業務フローやボトルネックを解明し、生成AIがどの工程で効果を発揮できるかを明確にするものです。
さらに、「UX×LLMの二段構え」というアプローチも注目されます。AI技術だけに依存するのではなく、入力ガイドや確認フローなど利用者視点での設計が同時進行されます。セキュリティと可用性に関しては、行政基準に従ったログ管理や暗号化が前提にされています。そして、段階的な移行計画により、リスクを最小限に抑えつつ業務効果を最大化することも目指しています。
EDITHのビジョン
KSRが設立した「EDITH」は、AI技術を導入し、スタートアップの活力を活かした新規事業創出を刺激するチームです。国内外のスタートアップや企業からの期待を受け、最新技術を迅速に実装する体制を整えています。特に、2023年10月には、ChatGPTを代表例とした最新のLLM技術を導入し、AI技術の未来を見据えた取り組みが進められています。
K.S.ロジャースの企業理念
K.S.ロジャース株式会社は、創業以来「完全リモート・完全フレックス、雇用形態自由」を掲げ、新たな働き方の推進に努めています。フリーランスや副業のエンジニアを含む多様な働き方を支援し、自由なコミュニティを実現する企業文化を大切にしています。また、Startup Studio事業を通じて、国内の新しいビジネスモデルやサービスを支援する役割も果たしています。
【会社概要】
- - 会社名: K.S.ロジャース株式会社
- - 代表者: 民輪 一博
- - 設立: 2017年12月
- - 所在地: 兵庫県神戸市
- - 事業内容: スタートアップスタジオ事業、ライフスタイルテック事業
- - URL: https://ks-rogers.co.jp/
突然の技術革新が求められる現代において、K.S.ロジャースの取り組みは一つの希望の光と言えるでしょう。これからのプロジェクトの進捗に注目が集まります。