自分たちが食べたい牛肉を求めて
畜産業界に新たな波をもたらす取り組みが始まっています。福岡市に本社を置くAdd value株式会社が、9月27日より新感覚のランチメニューをCOWSI CAMPにて提供開始。「自分たちが本当に食べたい牛肉」を理念に掲げる同社は、単なる肉の販売を超え、消費者が本当に求める肉の生産から提供までを一貫して行っています。
霜降り重視の市場に疑問
現在の和牛業界では、特に霜降りの多さが評価される傾向にあります。これにより、生産者自身が自分の育てた牛を食べないという本末転倒な状況が生まれていることが問題視されています。Add valueはこの構造の改善に向けて、新しいアプローチを模索。精肉加工や熟成、料理提供に至るまで、全ての工程に責任を持つ体制を構築しました。
初めての牛肉提供
その新たな取り組みの第一弾として、大分県の久住連山の麓で放牧飼育された黒毛和牛の経産牛を使用します。この牛は、13年間にわたり数多くの子牛を産んだ母牛で、放牧された環境下で育てられました。特に、周辺で採れる生草を主体に、白糸酒造の酒粕や福岡のクラフトビール「ビアキチ」のビール粕を餌として与えられ、7か月間じっくりと育成されています。
牛自身も周囲の環境に適応していき、導入当初は痩せていたものの、時間が経つにつれて毛艶が良くなり、食欲も旺盛になってきました。2025年8月20日に屠畜され、現在は自社の精肉工場で熟成・加工が進められています。地元の草を中心に育った牛肉は、水分が多く、さっぱりとした味わいが特徴です。
消費者への思い
Add valueの代表である福富康馬氏は、消費者に「自分たちが食べたいお肉」を届けたいという強い思いを抱いています。「霜降り至上主義に囚われず、赤身の旨みを最大限に引き出した牛肉を食べてほしい」と語ります。この新しい挑戦に興味を持つ人々には、ぜひ一度味わっていただきたいとのことです。
ランチ提供をスタート
このたび提供される牛肉は、1頭まるごと使用するため、毎週異なる部位を楽しむことができます。それぞれの部位は、特徴を最大限に活かした調理法で提供されます。特別なこの牛肉をより多くの人に味わってもらうため、土日限定のランチという形での提供が実現しました。具体的には、9月13日(土)から始まるこのランチは、2部制で行われます。
- - 開催時間: 11:30~/13:00~
- - 場所: COWSI CAMP(福岡市中央区大名1-4-29 GW-BLD203、TEL: 092-753-7933)
消費者が求める「本当に美味しいお肉」を、一貫してこだわり抜いた形で体験できるこの機会を、ぜひお見逃しなく。Add valueの新たな挑戦が、畜産業界の未来を変えるかもしれません。
お問い合わせ先
Add value株式会社
本社:福岡市中央区清川2-6-2
代表取締役:福富康馬
電話:092-981-1256
担当:福富康馬
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