岡山大学が新たなトポロジカル超伝導現象を発見！量子コンピューターへの道が開ける

岡山大学が新たなトポロジカル超伝導現象を発見！

岡山大学の研究グループは、トポロジカル超伝導体であるCuxBi2Se3において、結晶が歪む新しい物理現象を発見しました。この成果は、量子コンピューターの進化に寄与することが期待されています。

研究の背景と重要性

トポロジカル超伝導体は、量子ビットの生成において重要な役割を果たすことができる物質で、その特性は従来の超伝導体とは大きく異なる点が特徴です。特に、超伝導体の表面状態における「ひねり」は、量子コンピューターの基盤の一部になると考えられています。

新たに明らかになった物性

今回の研究で、岡山大学の大学院生である伊藤海飛さんと高柳颯太さんを含むグループは、CuxBi2Se3での超伝導転移が結晶を歪ませる過程を初めて捉えました。これにより、スピン三重項超伝導がどのように結晶構造に影響を与えるかが明らかになりました。実験では、銅の含有量に応じた変化も観察され、特に含有量がx=0.4を超えると超伝導波動関数が変わることがわかりました。

研究成果の公表

この研究成果は、2025年8月22日に米国物理学会の速報誌『Physical Review Letters』に掲載されました。論文の著者には、研究を行った大学院生たちや教授陣が名を連ねています。特に興味深いのは、メンバーの一人である高柳さんが現在は株式会社デンロコーポレーションに所属している点です。このように、研究者たちが学術界から産業へと活躍の場を広げることは、岡山大学の教育方針の一環でもあります。

未来の展望

今後の研究は、より多くのトポロジカル超伝導体の特性を解明することと、量子コンピューターへの直接的な応用に向けて進められる予定です。これにより、材料科学や量子技術におけるさらなる革新が期待されています。

研究チームからのコメント

研究の成果を感じた伊藤さんと高柳さんは、「超伝導体結晶の歪みを捉えた瞬間は、一生の宝物です」と歓喜の声をあげています。このような発見が、未来の技術にどのように寄与するのか、今後が楽しみです。

参考リンク

詳しい研究内容については、岡山大学の公式サイトにて確認できます。研究資金は、科学研究費助成事業と地域の工学振興会からの支援を受けています。

岡山大学は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を支援し、今後も多くの先進的な研究を通じて地域社会に貢献していくことでしょう。これからの研究成果にも期待が寄せられています。