革新の一歩を踏み出した株式会社3DC
宮城県仙台市に本社を置く株式会社3DCは、次世代のカーボン素材「Graphene MesoSponge®(GMS)」の開発を手掛ける企業です。近ごろ、同社の提案が内閣府の2つの重要なプログラムである「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」および「研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)」に選ばれたことが発表されました。この採択により、3年間で最大8億円の助成を受けることが可能になり、リチウムイオン電池の進化を加速させると期待されています。
プログラムの詳細
1. 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)
このプログラムは、2030年代を見据えたマテリアル産業の発展を支援するため、スタートアップ企業に対し最大8億円の支援を提供するものです。特に、レベルアップを目指す新興企業をターゲットにし、研究法人である物質・材料研究機構(NIMS)が推進を担当しています。
2. 研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)
BRIDGEプログラムは、革新技術の社会実装を加速することを目的とし、研究開発と社会課題解決をつなぐ役割を果たしています。これもまた物質・材料研究機構による支援が強化されています。
3DCのビジョン
3DCは、リチウムイオン電池に不可欠なカーボン素材を開発しており、将来的には環境に優しい未来社会を築くことを目指しています。現在、国内外の企業と連携し、GMSの導入に向けた取り組みを進めています。2024年2月には新しいリチウムイオン電池向けの素材を出荷予定で、量産化の準備が進んでいます。
GMSの特長
GMSは、グラフェン構造を持ち、弾性変形が可能な革新的な素材です。この特性により、電池の充放電に伴う構造変化にも柔軟に対応し、耐久性や導電性が高いという特長を持っています。これにより、容量と性能のトレードオフ問題を解消する可能性を秘めています。
採用情報
3DCでは、カーボンニュートラル社会の実現に向けた人材を募集中です。興味がある方は公式サイトからお問い合わせいただけます。
結論
3DCが内閣府の支援を受けることにより、リチウムイオン電池のさらなる性能向上が期待されます。斬新なGMSが環境問題の解決に寄与する可能性があることから、今後の成長が注目されます。