ロジラボによる未来形の貿易物流支援
2020年6月、名古屋を拠点とする株式会社LOZI、東京都に本社を置く山九株式会社、そして同じく東京都のSTANDAGEが共同で設立した「ロジスティクス・ラボ」(略称:ロジラボ)が注目を浴びています。この新しい合同研究機構の目的は、貿易物流業界に先端テクノロジーを活用し、中小企業の課題を解決することです。
現在の貿易問題
近年、新型コロナウイルスの影響で、全世界が貿易の縮小に直面しています。特に中小企業は、売上の減少を打破するための新たな販路を開拓しなければならず、その一環として、安定した物流網の確保や、輸入品の仕入れに関する問題、さらには貿易コストの増加を解決しなければなりません。また、サプライチェーンのトレーサビリティや迅速な資金繰りの重要性も増しています。ロジラボは、これら多くの課題に対処するための第1弾として、中小企業を支援する施策を展開しています。
提供するサービス
ロジラボは、各社が持つ技術を駆使し、貿易業務をワンストップでサポートします。具体的には、以下のような際立ったサービスを提供します。
- - LOZI:物流トレーサビリティをスマートフォン上で可視化できる「スマートバーコード」システムを提供。
- - 山九:航空輸送や海上輸送といったフォワーディングサービスを一貫して提供。
- - STANDAGE:ブロックチェーン技術を基盤とするデジタル貿易決済プラットフォームを設置。
これにより、企業は迅速かつ効率的に貿易業務を行えるようになります。
実証実験の成果
最近、ロジラボでは「日本からナイジェリア」への貿易実証実験を行い、この新しいプラットフォームの有効性を確認しました。この実験では、各種業務や物流の一部機能が円滑に進行できることを実証しました。これにより、今後の実用化が期待されており、具体的にはデジタル通貨を用いた貿易決済や、スマートフォンでのリアルタイム貨物トレース情報の提供が進められています。
今後の展望
ロジラボでは、同じ理念を共有する企業の参加を募り、協議や研究・開発を継続的に進めていく方針です。これにより、日本国内外の中小企業が抱える課題を積極的に解決し、貿易業界への貢献を目指しています。
各社のプロフィール
- - 株式会社LOZI:スマートロジスティクスに特化し、複数社間の物流を可視化する独自のシステムを持つ。
- - 山九株式会社:100年以上の歴史を持つ総合物流業者で、エンジニアリングサービスも提供。
- - 株式会社STANDAGE:アフリカを拠点とした貿易総合プラットフォームを展開。
このように、ロジラボは新型コロナ後の貿易産業における未来を切り開こうとする一大プロジェクトとして、今後の動向が非常に楽しみです。