壱岐島での猫救済プロジェクト「イキイキさくらねこTNR」
壱岐市は、長崎県に位置する美しい島で、多彩な自然環境と豊かな歴史を持っています。しかし、島内で猫の数が増加し、野良猫による問題が深刻化していることをご存知でしょうか。そこで、公益財団法人どうぶつ基金は壱岐市と協力し、壱岐島の猫を救うための特別なプロジェクト「イキイキさくらねこTNR」を実施します。
プロジェクトの背景
壱岐市では、2022年から野良猫に対するTNR(Trap-Neuter-Return、捕獲・不妊・返還)活動を行ってきましたが、現状は厳しいものです。島には動物病院がわずか2件しかなく、そのため無料の不妊手術を受けられる猫の数は限られています。加えて、猫の繁殖ペースがTNRの活動を上回っており、野良猫の数は増加する一方です。
野良猫による被害
増えた野良猫は、食糧を求めて人々の生活圏に入り込み、また飼い猫とも交雑し、地域の生態系にも影響があります。特に子猫が野良犬や猛禽類に襲われるケースも多く、自然な環境の中でのサバイバルに課題を抱えています。
「イキイキさくらねこTNR」の概要
新たに始まる「イキイキさくらねこTNR」プロジェクトでは、壱岐市全域で野良猫を対象にした大規模なTNRが実施されます。このプロジェクトは、2024年12月から2025年3月までの4ヶ月間にわたって行われ、計400〜500頭の猫の捕獲及び不妊手術が予定されています。
プロジェクトの日程
- - 2024年12月18日(水)〜12月21日(土)
- - 2025年1月26日(日)〜1月29日(水)
- - 2025年2月19日(水)〜2月22日(土)
- - 2025年3月8日(土)〜3月11日(火)
これらの日程では、島内のボランティアの協力を得て、対象となる猫の捕獲を行い、その後、医療行為を通じて猫たちの繁殖を防止します。手術後は、元の生活圏に戻されるため、地域の猫たちも安心して過ごせる環境が実現されます。
日本最古のイエネコの島
壱岐島には歴史的な背景もあります。2011年の調査で、弥生時代のイエネコの骨が発見され、日本最古のイエネコの島と言われることもあります。このプロジェクトを通じて、壱岐島と猫たちの関係を再構築し、共生社会を目指したいという願いが込められています。
島民との連携
今回のプロジェクトは、壱岐市の市長や地域の住民との連携を強化し、持続可能な地域社会の形成に貢献します。市民が猫に関する知識を深め、共に支え合う関係を築くことが期待されています。また、SNSやメールマガジンを通じて、活動の様子や成果をお届けする予定です。
まとめ
壱岐島での「イキイキさくらねこTNR」は、猫たちの未来を変える重要なプロジェクトです。地域の人々とともに、猫たちが健康で幸せに過ごせる環境をつくっていくことを目指します。今後の活動に期待が寄せられる中、壱岐市の猫たちは新たな一歩を踏み出します。