美波町が目指す持続可能な未来
徳島県美波町は、ユニークな地域資源を活用し、持続可能な開発を推進しています。そこで多様な生物が共生する環境を守るための新たな取り組みが始まりました。美波町では、「森への回帰 ウミガメの森の恵み」というビジョンを掲げ、地域の企業や団体と連携しながら、持続可能な森林づくりと海の生態系保全を推進しています。
里山と里海の活動
この取り組みは、株式会社四国の右下木の会社と一般社団法人藻藍部の二つの団体によって牽引されています。四国の右下木の会社は、地域伝統の循環型林業「樵木(こりき)林業」の現代版を実施し、放置されていた里山の下層植生を復活させています。これは、荒廃していた里山照葉樹林を再生することで生物多様性の保護にも繋がる重要なプロジェクトです。
一方、藻藍部は、「磯焼け」という問題に注目しています。これは、経済成長に伴う開発や地球温暖化の影響が直接的な原因であり、沿岸の藻場が著しく減少しています。藻藍部は、特にアイゴによる藻場の食害に対抗すべく、アイゴを利用した地場産品の開発や藻場再生のための資材の開発に力を入れています。
GTFグリーンチャレンジデー2024への出展
美波町は、これらの取り組みを全国に発信するため、「GTFグリーンチャレンジデー2024in新宿御苑」に出展します。このイベントでは、美波町の里山・里海における循環アクションを広げ、持続可能な地域づくりや生物多様性保全の重要性を参加者と共有することを目指しています。来場者には、地域の取り組みのヒントを提供し、同様の挑戦を行う仲間を増やしていきたいと考えているのです。
持続可能な未来を共に築く
美波町の取り組みは、単なる地域振興に留まらず、持続可能な未来を築くためのモデルとなるでしょう。四国の右下木の会社および藻藍部は、地域の関係者と協力し、共に成長できる循環型の社会を目指しています。これにより、より多くの人々が生活に立ち戻り、地域資源をしっかりと活用できる環境が整うことが期待されます。
会社概要
所在地: 徳島県海部郡美波町奥河内字弁才天54-5
代表者: 吉田基晴
設立: 2021年4月
事業内容: 循環型林業の実践、薪炭エネルギーの製造販売
公式サイト /
ECサイト「KORIKI STORE」
所在地: 徳島県海部郡日和佐浦原野19-8
代表者: 豊﨑辰輝
設立: 2023年8月
事業内容: 水産資源の保護・再生、地場産品開発
公式サイト