東北自動車ガラスが開発した結露防止フィルム
結露は、様々な場面で厄介な問題を引き起こします。特に、室内の温度差が激しい冬場や梅雨時期において、窓ガラスや冷蔵ショーケースに結露が発生すると、物の視認性が損なわれたり、衛生状態が悪化することがあるため対策が必要です。そんな中、福島県福島市に本社を置く有限会社東北自動車ガラスが、自社の強みである自動車ガラスフィルムの技術を応用し、建物用の透明な結露防止フィルムを開発しました。これにより、結露対策の新たな選択肢が提供されます。
結露防止フィルムの特長
新たに開発された結露防止フィルムの最大の特長は、なんといっても「透明性」です。従来の結露対策では、外観が損なわれる梱包用のプチプチや、高コストな換気設備が用いられていました。しかし、このフィルムは透明で、外の景色をそのまま楽しむことが可能です。また、UVカット効果が99%あり、日焼け対策にも一役買います。さらに、フィルムは高い粘着性を持ち、ガラスが割れた場合でも飛散防止効果が発揮されるため、安全性も高いです。
幅広い用途
このフィルムは、冷蔵ショーケースやオフィスビル、ビジネスホテル、病院、飲食店(うどん店やラーメン店など)など、多様な場面での採用が期待されています。実際に横浜の大手ビジネスホテルでは、冬場の結露問題を解決するために、一部屋にフィルムを試験導入した結果、結露が著しく減少し、全200部屋への導入が決定されたという実績があります。
また、高層オフィスビルでも窓ガラスの結露が悩みの種でしたが、フィルムを試したところ、すぐに違いが感じられたため、全体への施工が進められました。これらの使用例からも、その効果が確かなものであることがわかります。
経済的にも優れた選択肢
今回の結露防止フィルムは、価格も非常に手頃で、約6,900円(税別)からの提供が可能です。効果は最大15年持続し、メンテナンスも簡単なのが大きな魅力です。日常的に必要なガラス拭きがそのまま行えるように設計されているため、特別な手間なく使用できます。食器用洗剤を薄めて拭くことで、さらなる効果アップも期待できます。
初出展情報
この結露防止フィルムは、2025年3月4日から7日まで東京ビッグサイトで開催される「建材展2025」にて初めて出展されることが決まっています。会場では、実際にフィルムの質感や効果を体感できる貴重な機会となっているほか、A5サイズのサンプルやパンフレットも無料で配布される予定です。
まとめ
結露は私たちの生活にとって無視できない問題ですが、有限会社東北自動車ガラスの取り組みにより、解決の糸口が見えてきました。シンプルで美しい、透明な結露防止フィルムは、様々な場所での需要が見込まれており、今後の広がりに注目です。興味を持たれた方は、ぜひ「建材展2025」に足を運んで、その目で新たな結露対策を体験してみてください。