企業行動規範の現状と課題
2023-07-26 11:00:02
世界の企業行動規範の実態調査:LRNが4割の不備を指摘、改善の必要性を訴える
世界の企業行動規範、4割に効果なし!LRNレポートが衝撃の事実を明らかに
倫理コンプライアンスのグローバルリーダーであるLRNは、2023年版「LRN行動規範レポート」を発表し、世界の上場企業における行動規範の実態を明らかにしました。その結果、衝撃的な事実が判明。なんと、調査対象となった世界最大手企業の行動規範のうち、約4割が効果が低いと評価されたのです。
効果的な行動規範とは?
LRN独自の評価ツールを用いた調査では、「上層部の語調」「目的と価値観の方向性」「適用性と管理」「意見を述べる」「リスクトピック」「知識の強化」「適用可能性」「見た目と感覚」の8つの要素を分析。その結果、わずか43%の企業の行動規範が最低限の期待を満たす「効果的」と評価され、17%のみが「効果が高い」と評価されました。
地域差も明らかに
調査では、地域による差も明らかになっています。米国S&P 100に含まれる企業は、他の指数に含まれる企業よりも高い評価を得ている一方、シンガポールのSTI 30に含まれる企業は、最も低い評価でした。この結果は、地域ごとの倫理観や法規制の違いを反映している可能性があります。
具体的な問題点
レポートでは、具体的な問題点も指摘されています。例えば、「意見を述べる」セクションは64%の行動規範に存在するものの、違反を報告した従業員に対する保護策を明確に示しているのは57%のみ。不正行為の調査手順を説明している行動規範は、わずか17%でした。
さらに、効果が高いと評価された企業は、ホットラインなどの連絡窓口情報を詳細に記載している割合が10倍も高く、その重要性が強調されました。また、委託業者や代理店への規範の適用範囲を拡張している企業は、48%にとどまっていました。
LRNの専門家の意見
LRN最高諮問責任者タイ・フランシス氏は、行動規範は組織の文化と価値観を宣言するものであり、ステークホルダーに企業の哲学と価値観に沿った行動指針を提供する必要があると強調。LRN CEOケビン・マイケルセン氏は、多くの企業が行動規範の重要性を理解しているものの、その強化と改善に大きな余地があると指摘しました。
具体的なソリューション
LRNは、企業の行動規範改善を支援するソリューション「Smart Code」を提供しています。これは、行動規範をインタラクティブで検索しやすいマイクロサイトに変換するツールで、従業員の理解度向上と倫理的な行動促進に役立ちます。
LRNについて
1994年設立のLRNは、企業が責任ある行動を促進するためのパートナーシップ、知識、ツールを提供しています。世界中で2,500社以上の企業がLRNのサービスを利用しており、倫理的な企業文化の醸成に貢献しています。
結論
本レポートは、世界の企業が行動規範の見直しと強化を急ぐ必要があることを改めて示しました。倫理的な企業文化の醸成は、企業の持続的な成長に不可欠であり、LRNのような専門家の支援を活用することで、より効果的な行動規範の構築が可能となるでしょう。
会社情報
- 会社名
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LRN Corporation
- 住所
- 41 Madison Avenue 30th Floor, New York, NY 10010, USA
- 電話番号
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