3Dインフラ管理技術「Hatsuly」が国土交通省に採択
DataLabs株式会社が開発した革新的なシステム「Hatsuly」が、このたび国土交通省四国地方整備局の「現場ニーズと技術シーズのマッチング」に採択されました。これは、建設現場の課題解決を目指し、インフラメンテナンスのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する取り組みです。
「Hatsuly」の意義
「Hatsuly」は、従来の補修工事だけでなく、インフラメンテナンス全工程を対象とした新たなコンセプト「Hatsuly Inspection」としての可能性を示しています。このシステムは、「調査・点検」、「補修工事発注」、「維持管理」の一連のサイクルを3Dデータで統合・効率化します。従来の写真や紙ベースの管理から脱却し、真のインフラマネジメントDXの実現を目指します。
このシステムの利用により、計測やデータ処理の効率が格段に向上し、労力を省くことが期待されます。例えば、橋梁や他の構造物におけるクラックの延長や補修面積の算出、さらには図面の自動作成などが可能になります。これにより、インフラ補修工事の各段階で大幅な人手削減を実現することができます。
実証実験の開始
すでに2025年3月からは現地での実証試験が予定されており、発注者と施工者双方にとっての業務負担の軽減を目標としています。特に3Dデータによる可視化は、インフラの現状を正確に把握する手助けとなり、人手不足や管理コストの増大といった建設業界が直面している深刻な課題の解決へとつながります。
DataLabsは「3次元データで建設業を変革する」というビジョンを掲げており、この取り組みを四国地域から全国各地へ拡大することで、新しいインフラマネジメントのスタンダードを確立していくことを目指しています。
ウェビナーの開催予定
さらに、5月21日(水)には、「Hatsuly」を使用しているIHIインフラ建設と共同でウェビナーを開催することが決まっています。このウェビナーでは、3Dインフラ補修システム「Hatsuly」を活用した事例と、効率化・省力化に関する具体的な取り組みについてお話いただきます。参加はウェブサイトから申し込むことが可能です。
DataLabsの企業概要
DataLabs株式会社は、東京都中央区に本社を置くスタートアップで、2020年7月に設立されました。代表取締役の田尻大介が率いるこの会社は、「3次元データで建設業を変革する」をミッションとして掲げ、建設業務の効率化に向けたクラウドシステムを提供しています。3次元データを活用した配筋検査システム「Modely」や「Hatsuly」など、数多くの革新的な技術を展開しています。企業の未来へ向けた挑戦は、今後のインフラ管理においても重要な役割を果たすことでしょう。