関節リウマチと歯周病治療の新たな関連性が明らかに！

関節リウマチと歯周病の新たな関連性

昨今、歯周病と関節リウマチ（RA）との関係が注目されています。大阪医科薬科大学とサンスターグループによる共同研究により、関節リウマチの初期段階の患者に対する歯周病治療の重要性が明らかになりました。本記事ではその研究成果とその意義について詳しくお伝えします。

研究の背景と目的

近年の研究は、歯周病と関節リウマチが密接に関連していることを示唆しています。具体的には、歯周病の治療が関節リウマチの症状改善に寄与する可能性が報告されています。しかし、どのような患者に対して効果的な治療が行えるのかは不明でした。

大阪医科薬科大学とサンスターは、関節リウマチ患者30名に対して歯周病治療の効果と、歯周病の原因となる細菌Porphyromonas gingivalis（以下P. gingivalis）に対する抗体価を調査しました。これにより、どの患者に歯周病治療が有効なのかを明らかにすることが目的です。

研究方法

本研究は、軽度から重度の歯周炎を患った関節リウマチ患者30名を対象に行われました。患者は、関節リウマチの治療段階と歯周病治療の開始時期に基づいて3つのグループに分けられ、関節リウマチの活動性（DAS28-CRP）が評価されました。特に注目されたのは、P. gingivalisに対する血清抗体価の測定で、これにより患者のグループ分けが行われました。

研究結果と考察

研究の結果、初期段階の関節リウマチ患者に対して早期から歯周病治療を行ったグループは、治療前と比較して関節リウマチの活動性が大きく改善しました。また、P. gingivalisに対する抗体価が高い患者では、歯周病治療による改善効果がより顕著であることが分かりました。

この知見は、関節リウマチの治療において歯周病治療が特に重要であることを示しています。特に、血液検査によって簡単にスクリーニングが可能なため、早期治療につながる可能性があります。