画期的なCO₂回収技術、家庭用給湯器からの資源化に成功!
株式会社JCCLが開発した新しい技術が、家庭用給湯器からのCO₂回収を可能にしました。この取り組みは、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要な一歩となります。JCCLは、福岡県に本社を置く企業で、これまでに大規模なCO₂排出源からの回収技術に注力してきましたが、今回は特に小規模な排出源に着目しました。
CO₂回収の背景と課題
従来、CO₂の回収は火力発電所や製鉄所など大きな排出源が対象でした。小型の燃焼装置、例えば家庭用の給湯器からのCO₂回収装置は存在しませんでした。そのため、空気中に放出されたCO₂を回収するための直接空気回収技術(DAC技術)が模索されていましたが、環境中に放出されたCO₂は400ppmまで希釈されてしまうため、その回収には非常に高いコストがかかるという課題がありました。
JCCLはこの現状を打破するため、家庭用ガス焚き給湯器の排気ガスから直接CO₂を回収する装置を開発しました。これにより、様々なシーンでCO₂を再利用可能な資源として再生することが可能となります。
成功した実証実験
JCCLは、福岡市の研究開発型スタートアップ成長支援事業からの支援を受け、VPSA1装置を用いて実際に家庭用のガス給湯器から排出されるCO₂を回収しました。この実証実験では、排ガス中のCO₂濃度5.7%から99%にまで濃縮することに成功しました。これにより、学校や企業、家庭などからも安全かつ低コストにCO₂を回収し、その後は純度の高い資源としてドライアイスや都市ガスなどに利用することができるとされています。
今後の展開
JCCLは今後も、ガスヒートポンプや空調設備、ボイラー、自動車など、多様な排出源からのCO₂回収ニーズに対応する技術の発展を進めます。さらに、社会実装に向けた具体的な進展を目指しています。
会社概要とお問い合わせ
株式会社JCCLは、CO₂回収に関する技術開発を専門とする企業です。福岡県福岡市に本社を置き、代表取締役の梅原俊志が全体を指揮しています。プロジェクトへの参画や装置の販売、試験受託などを行いながら、より良いカーボンニュートラル社会の実現に向けた技術の普及を推進しています。また、詳細情報は公式サイトでご覧いただけます。
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お問い合わせは以下までご連絡ください:
株式会社JCCL 事業開発部
担当:馬場崎、森
Mail:inquiry【at】jccl.co.jp(【at】部分を @ に置き換えてください)