今年初めて開催された「第1回全国学生パイコンテスト」は、全国の学生たちに食育を促進する素晴らしい機会となりました。このコンテストは「日本らしさを表現するパイレシピ」をテーマに、2024年5月1日から6月30日まで募集が行われ、なんと170校から963件のレシピが集まりました。
一次審査を経て選ばれた6作品は、2024年8月23日に大阪ガスハグミュージアムで行われた最終審査にて実演されました。学生たちは、応募したレシピを実際に作り上げ、その結果をもとに最優秀賞、審査員特別賞、さらに4つの協賛企業賞を競い合いました。審査方法は、プレゼンテーション、ビジュアル審査、試食審査、質疑応答の4つのステップで行われたのです。
出場者はそれぞれの作品に込めた思いや工夫、さらにはテーマである「日本らしさ」をどのように表現したのかを熱心にプレゼンしました。特に評価されたのは、パイの特性を生かした料理、色使いや味付けの工夫、さらに作品に対する情熱が感じられるプレゼンテーションでした。
最終的に最優秀賞を手にしたのは、東京製菓学校の「パイオニア」チームで、その作品は「大学芋風フロランタンパイ」です。この作品は、しっかりと焼き上げられたパイの層と、鬼胡桃といった日本の伝統的な材料を巧みに使用している点が高く評価されました。
他にも、山形県立米沢栄養大学の「特別な和食をパイ御膳で」や、東京調理製菓専門学校の「SAKURA」といった独創的な作品が並び、出場者たちの創造力が光りました。特に多くの学生が緊張しながらも、一生懸命に作品について説明している様子が印象的でした。「楽しかったので参加してよかった」と語る学生の姿も見受けられ、これからの活動への期待が高まります。
本コンテストは今後、一般の方やプロの参加者、さらには海外からも参加したくなるようなコンペティションに成長することを目指しています。未来の可能性を秘めたこのイベントが、どのように発展していくのか、非常に楽しみです。日本独自のパイ文化の発展にもつながるこの取り組みは、人々を繋ぐ大切なコミュニケーションの場となることでしょう。
最後に、主催者であるリボン食品パイコンテスト事務局への問い合わせ先を記載します。電話番号は06-6301-6828、メールは
[email protected]です。興味のある方はぜひご連絡ください!
日本パイ文化財団は、独自のパイ文化を広げるべく、様々な活動を行っており、食を通じて人々が豊かに交わることを目指しています。2013年には「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、日本の食文化が世界で注目されている今、パイもその一部として広がりを見せていくことが期待されます。