地域の魅力を引き出す文化施設の役割とは: 渋谷2020プロジェクト
渋谷の街を取り巻く文化施設は、地域の活性化や未来の街づくりにおいて重要な役割を果たしています。2015年に開催されたトークセッション「渋谷2020文化が動かすまちづくり」では、様々な文化施設が連携し、その影響力を如何に拡げていくかが議論されました。
あ・ら・かるちゃー文化施設協議会の目的
「
あ・ら・かるちゃー文化施設協議会」は、渋谷、恵比寿、原宿を中心に位置する文化・教育活動の連携機関です。この協議会は、地域の文化施設が力を合わせて街を盛り上げることを目的としており、地域創生の原動力としています。
加盟する文化施設には、
NHKスタジオパークや
渋谷公会堂、
トーキョーワンダーサイト渋谷、
Bunkamura、さらには
戸栗美術館や
国連大学など、文化的な価値を持つ23の施設が名を連ねています。
トークセッションの基本情報
トークセッションは、東京都や渋谷区の後援のもと、2015年3月17日に国立オリンピック記念青少年総合センターで開催されました。イベントには、
井口典夫氏(青山学院大学教授)、
高橋信也氏(森ビル株式会社顧問)、
吉本光宏氏(ニッセイ基礎研究所研究理事)が参加し、それぞれが独自の視点から文化の役割を語りました。
パネルディスカッションの概要
各パネリストは、文化施設がまちづくりにおいて果たす役割について活発に意見を交わしました。
- - 文化施設の誘引力: 吉本氏は、文化施設が新たな人々を呼び寄せ、商業エリアの発展に寄与している点を指摘しました。芸術や文化が地域の魅力となる現象は他地域でも見られるようになってきました。
- - アートがもたらす影響: 高橋氏は、現代人の心理にアートが重要な役割を果たすことを強調しました。都市型の祝祭感を醸成する力は、文化施設が持つ大きな可能性となるでしょう。
- - 文化の多様性: 井口氏は、文化活動の多様性を重視し、地域の文化施設がさまざまなヒューマンネットワークをつくることで、街の文化を守り育てていけるとの見解を示しました。
今後の展望
2016年には東京オリンピックが控えており、その文化プログラムがどのように実施されるかも注目されます。吉本氏は、地域の歴史や文化を見つめ直し、それをまちづくりに生かしていくことが重要であると強調しました。
時代の変化に伴い、文化施設の役割はいっそう進化していくでしょう。これからも渋谷の文化がどのように発展し、街をどのように盛り上げていくのか、私たちの関心は高まる一方です。文化施設の力を借りて、私たちの町がさらに魅力的な場所になることを願っています。