KLabとBLOCKSMITHが新たなGPUソリューションを提供
KLab株式会社とその関連会社である株式会社BLOCKSMITH&Co.は、共にGPUサーバーの販売および運用受託サービスを開始することを発表しました。この新事業は、特に中小企業や個人事業主にとって、技術導入の敷居を低くし、効率的な運用を可能にするものです。
GPUクラウド事業への参入
KLabは、先にGPU AIクラウド事業へ参入することを表明していました。今回の事業展開に伴い、関連する専用ウェブサイトも公開しました。このGPUサーバーは、中小企業庁の「中小企業経営強化税制」の対象となり、特定の条件を満たすことで、初年度に全額一括償却が可能です。これにより、導入コストが大幅に軽減される利点があります。
例えば、12月決算の企業が11月にサーバーを購入した場合、通常の減価償却では大きな負担がかかるところを、税制措置を活用することで初年度のコストを抑えることができます。この制度により、特に経済的な制約がある中小企業にとっては歓迎される内容です。
安定収益の確保
GPUサーバーの運用には高度な専門知識が要求されるため、KLabに運用を委託することで、購入者はサーバーの運用業務から解放されます。これにより営業活動や資金回収などもKLabが肩代わりし、毎月安定した収益を得られる仕組みが整います。実際、GPUサーバーの市場は急激に成長しており、データセンター向けのGPUサーバー市場は2022年の約45億円から、2028年には725億円に達すると予測されるため、事業展開には大きなポテンシャルがあります。
初期投資を抑えて事業拡大
KLabは、初期投資の大きさを課題として捉えていましたが、GPUクラウド事業においてサーバー販売と運用受託のコンビネーションを図ることで、自己資金を投入することなくサーバーを調達できる状況を作り出しました。これにより、リスクを軽減しながら効果的にクラウド事業を拡大することが可能になります。
真田哲弥社長のコメント
両社の代表取締役社長である真田哲弥氏は、今回の新事業がKLab、BLOCKSMITH、そしてGPUを利用する企業にとってのWin-Win-Winのビジネスモデルであると語りました。太陽光発電が中小企業経営強化税制によって広まったように、今後のAI時代においてもこの制度を活用し、GPUサーバーの普及が国家戦略に貢献することを期待しています。
KLab株式会社について
KLabは2000年に設立され、現在69億6096万円の資本金を有しています。モバイルオンラインゲームの企画・開発・運用を中心に、GPUサーバーの調達や販売、運用、保守も行っています。本社は東京都港区六本木に位置しています。
株式会社BLOCKSMITH&Co.について
BLOCKSMITHは2022年に設立され、人工知能やブロックチェーン技術を利用したプロダクトの開発を手掛けています。こちらも東京都港区六本木に本社を構えます。
新たなビジネスモデルが市場に与える影響を注視しつつ、今後の展開に期待が寄せられています。