エクサウィザーズと出光興産の新たな取り組み
株式会社エクサウィザーズが出光興産に対し、海外原油の輸送効率を飛躍的に向上させるための配船計画最適化システムを提供し、2025年4月よりその運用が開始されました。このシステムは、外航船配船に特有の複雑な条件を考慮して設計された独自のアルゴリズムを利用し、安定供給と運航コストの最小化を実現します。
業務提携の背景
エクサウィザーズと出光興産は2022年に業務提携を結び、双方の強みを活かした取り組みを進めてきました。出光興産は豊富なデータや顧客基盤を有し、エクサウィザーズはデジタル技術やAIの専門性を持つことから、双方のリソースを組み合わせることで、より良い成果を目指しています。今後、生成AIの活用によって出光興産のDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略の推進も計画されています。
技術の詳細
今回のシステムは、港や船、製油所のさまざまな制約を同時に考慮しなければならない厳しい条件下での最適化を目指しています。このシステムの導入前には、多くの業務が熟練者の経験に基づいて判断されていましたが、今後は運航コストに基づく定量的な意思決定を行うことができるようになります。
実証試験を経て、本システムは実際の運用において外航船配船の計画立案にかかる時間を最大で40%削減することに成功しました。これにより、寄港数の削減などの施策を通じて、年間数億円規模のコスト削減が期待されています。さらに、多様なユースケースに応じた別のシナリオを迅速に比較検討する機能も搭載されており、柔軟な運用が可能です。
実務における優位性
このプロジェクトにおいて特筆すべき点は、出光興産の熟練者の知識を余すところなく活用し、実務に即したアルゴリズムの完成を実現したことです。エクサウィザーズのエンジニアとともに、最適化手法を綿密に検討し、計画の本質的な要件を再設計しました。こうして、高度な技術と実務知識の融合によって、運航コストの最適化に寄与するシステムを作り上げたと言えます。
未来への展望
この配船最適化システムは、出光興産の今後の成長戦略においても重要な役割を果たすことが期待されています。実際に導入が始まる2025年度からは、さらなる効率化と安定供給の実現が見込まれています。エクサウィザーズは引き続き、AIを活用した新たなサービス開発を進め、産業革新や社会課題の解決に貢献していくでしょう。
会社情報
株式会社エクサウィザーズは、2016年に設立され、AIを駆使したサービス開発により産業全体の革新を目指しています。東京都港区を拠点に、今後の展開にも注目が集まります。詳細は
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