世界の若者が語るAIとの共生と日本の若者の遅れに迫る

現在、AI技術の進化が急速に進む中で、若者たちの価値観やキャリア構築法が大きく変わりつつあります。特に、AIを使った学び方が世界で一般化している一方で、日本のZ世代やミレニアル世代はAIツールの導入において他国に比べ遅れていることが調査によって明らかになりました。この現象に注目し、AI技術の普及状況や若者の目標意識について探ります。

調査が明らかにした日本の若者の価値観

最近、オンライン語学学習プラットフォームであるPreplyが行った調査によると、日本の若者は「経済的な安定」を最も重視する傾向にあることが分かりました。全体の61%がこの目標を挙げ、特にミレニアル世代（64%）がZ世代（59%）を上回る結果となっています。
さらに、友情や家族との時間よりも、自分の趣味に費やす時間を優先する傾向が強いことも興味深い結果です。これは日本独特のライフスタイルとも言え、他国の若者とは異なる価値観を持っていることを示唆しています。

また、仕事に関連する願望についても同様に「経済的な安定」が最も多く挙げられた結果、66%がそのことを示しました。その次に来る願望は仕事とプライベートの両立や専門性スキルの向上です。一方で、アルゼンチンやメキシコでは起業への意欲が高まっており、それぞれの国の状況によって若者たちの目標が異なることが分かります。

日本のAIツール導入率は低迷

興味深いことに、日本におけるAIツールの導入率は国際的にも遅れていることが判明しました。調査対象の報告によると、日本のAIツールの利用率は41%で、世界平均の54.5%に遠く及びません。他国では特にトルコが61%で先んじており、続いてスペインやポーランドが高い利用率を示しています。
日本のZ世代やミレニアル世代の中でも、AI関連スキルの習得に取り組む割合は22%にとどまり、AIを利用した学習を選ぶ人はわずか7%という結果が出ています。これに対し、実践的な学びを好む人は12%と高い人気を得ており、日本の若者たちの学習スタイルがAI中心のプラットフォームに対して慎重であることが浮き彫りになっています。

AIと共存するために求められる新しいスキル

AI技術の普及に伴い、若者たちには新しいスキルセットを身につけることが求められています。調査では、若者の72%が少なくとも1つの外国語を話せることが明らかになっていますが、その中で特に英語が広く使用されています。しかし、日本ではたったの46%しか他の言語を話せないという結果でした。また、全体の53%が外国語を学んでいる中で、特にトルコやポーランドでは新しい言語習得への関心が高まっています。

Preplyは、言語学習のプラットフォームとして、AI技術を活用したレッスンを提供していますが、日本の若者たちが求めるのはやはり対面での学びや実践的な経験であることが調査から示されています。