川崎市の救急医療改革
2024-11-18 11:27:17

川崎市、救急医療のDX推進で実証実験開始!NSER mobileで搬送時間短縮へ

川崎市、救急医療のDX化で実証実験開始



川崎市では、増加する救急需要への対応として、救急医療情報システム「NSER mobile」の実証実験が2024年11月18日より開始されました。対象地域は宮前区、多摩区、麻生区の北部エリアで、13隊の救急隊と5か所の医療機関が参加しています。

背景:増加する救急需要と時間短縮の課題



川崎市の2023年の救急出場件数は過去最多の8万7591件を記録、前年比で3.3%増加しました。特に、119番通報から現場到着までの平均時間は、2020年の9.0分から2023年には9.8分へと増加しており、迅速な対応が求められています。

NSER mobile:救急医療の効率化を目指す新システム



TXP Medical社が開発した「NSER mobile」は、救急現場と医療機関間の情報共有をスムーズにするシステムです。救急車に搭載されたタブレットを通じて、患者の情報を迅速かつ正確に病院へ送信することで、病院側での受け入れ準備を効率化します。

従来の電話や紙のやり取りに比べて、情報伝達のスピードと正確性が大幅に向上します。さらに、病歴やバイタルサイン、画像データの共有、診療科ごとの応需状況の確認なども可能で、救急医療におけるデータプラットフォームとしての機能も備えています。

実証実験の内容と今後の展望



今回の実証実験では、応需確認から病院決定までの時間短縮、医療機関内での情報共有の効率化、システムの使いやすさなどが検証されます。実験結果に基づき、システム導入に向けた課題や改善点が洗い出され、さらなる機能強化や運用改善が図られる予定です。

川崎市の救急医療改革への取り組み



川崎市は、AIを活用した救急需要予測システムの導入(2022年)や、マイナンバーカードを活用した救急業務に関する実証事業(2024年)など、これまでも積極的に救急医療のデジタル化に取り組んできました。今回の実証実験も、その一環として位置づけられ、救急医療のDX化をさらに推進する取り組みとなっています。

TXP Medical:医療データで命を救うスタートアップ



「NSER mobile」を開発したTXP Medicalは、現役の救急集中治療医が設立した医療スタートアップ企業です。全国の多くの病院で利用されている基幹システム「NEXT Stage ER」も開発しており、救急医療分野における高い技術力と実績を持っています。

まとめ:増加する救急需要への対応策として期待



川崎市の救急医療におけるDX化は、増加する救急需要への対応、現場の負担軽減、そして患者への迅速な医療提供に繋がる重要な取り組みです。NSER mobileの実証実験の結果が、今後の救急医療システムの在り方に大きな影響を与えることが期待されます。


画像1

画像2

会社情報

会社名
TXP Medical株式会社
住所
東京都千代田区神田東松下町41-1H1O神田706
電話番号
03-5615-8433

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。