島根県海士町、新庁舎が完成!交流と団結の拠点として誕生
島根県隠岐郡海士町に、老朽化した旧庁舎に代わり、新たな役場庁舎が完成しました。11月23日(土)には、竣工式が盛大に開催されます。
耐震性と防災性を重視した設計
旧庁舎の老朽化と耐震性の問題、そして津波への対策を考慮し、新庁舎建設プロジェクトがスタート。町民からの意見を広く取り入れ、約1年半の歳月を経て、最新の防災基準を満たす3階建ての建物が完成しました。
「つながる×つなげる」をコンセプトに
新庁舎のコンセプトは『つながる×つなげる~時とともに進化するだれでも開かれたチャレンジシップ~』。2階は執務エリア、3階にはサーバー室と書庫を配置。注目は、津波対策としてかさ上げされた1階です。
この1階は、単なる受付スペースではなく、住民と行政の意見交換の場、町民同士の交流拠点、そして誰もが気軽に立ち寄れるコミュニティスペースとして機能する予定です。海士町の言葉で「引っ張る」を意味する「しゃばる」と「場」を組み合わせた『しゃばりば』と名付けられたこの空間は、町の活性化に大きく貢献すると期待されています。
未来への船「あま丸」プロジェクト
新庁舎は、隣接する隠岐開発総合センター、そして計画中の交流棟と一体となり、『あま丸』という愛称で呼ばれるエリアを形成します。この『あま丸』は、海士町が多くのつながりを生み出し、未来へ向かう船を象徴しているのです。
竣工式では伝統と未来が交差する
竣工式では、竣工祭と隠岐神社創建85周年を記念した記念刀(大野義光刀匠作)の奉納式が行われます。これは、町の文化継承の象徴的な出来事と言えるでしょう。テープカットや隠岐民謡の披露、庁舎内見学、そして餅撒きと、盛沢山の内容です。見学では、地域資源を活用した再生家具も展示され、海士町の環境への取り組みも垣間見ることができます。
海士町の挑戦
海士町は、「自立・挑戦・交流 × 継承・団結」を町政の経営指針に掲げ、「ないものはない」を合言葉に、独自の島づくりを推進しています。過疎化が進む島嶼部において、伝統文化の継承と新しい取り組みの両立を目指し、地域住民の結束を強めながら、持続可能な社会を目指しています。その象徴として、新庁舎は大きな役割を果たすことでしょう。
新庁舎は町の未来への投資
新庁舎の建設は、単なる建物の建替えではありません。それは、海士町の未来への投資であり、地域住民の交流促進、防災体制の強化、そして持続可能な社会の実現に向けた、町の強い意志の表れです。新庁舎を拠点に、海士町はさらなる発展を遂げていくことでしょう。