アビオメッドがIMPELLA補助循環用ポンプの初症例を日本で実施
アビオメッドが日本でIMPELLA導入
アビオメッドが、急性心不全治療に新たな選択肢である「IMPELLA補助循環用ポンプカテーテル」を日本で初めて実施したことを発表しました。この治療法は大阪大学附属病院にて10月2日に行われ、心臓血管外科学教授の澤芳樹先生の指導のもと、急性心不全患者に対して実施されました。
IMPELLAの特長
IMPELLAは、心原性ショックなどによる薬物療法に抵抗を示す急性心不全に対して、経皮的に左心室にポンプカテーテルを挿入し、循環を補助することで心機能の回復を図ります。これにより、患者の心筋への負担を軽減し、迅速に血行動態の改善を目指すことができます。本治療法の導入により、これまで治療が困難だった重症心不全症例にも新たな選択肢が提供されることが期待されています。
澤教授は「初期治療は心機能や全身状態に大きく影響し、非常に重要です。インペラの適切な使用により、より安全で効果的な治療が実現できると考えています」と述べています。この治療法の普及が、患者とその家族にとって大きな希望となることを願っています。
日本の医師たちの取り組み
日本における医療機器市場は世界第2位を誇り、数十年間にわたり心臓の回復に関する研究と血行動態学に取り組んできました。今回のIMPELLAの導入は、医師たちが進めてきた努力の成果とも言えるでしょう。これまで、日本では経皮的な血行動態補助の選択肢が限られていましたが、IMPELLAがそのニーズを満たすことが期待されています。
アビオメッドの社長兼CEO、マイケル・R・ミノーグ氏も「日本での初症例は当社にとって重要なマイルストーンです。心臓の回復に寄与し、患者のQOLを向上させる治療方法が日本で認められることを嬉しく思います」と述べています。
IMPELLAの導入状況
IMPELLAの日本国内での使用は、心原性ショックに対する適応があり、開胸手術なしに経皮的に行うことができます。この新たなデバイスは、迅速な心機能の回復が求められる患者にとって、従来の治療法に比べて大幅に侵襲が少ない方法として注目されています。
また、アビオメッドの製品は日本国内でも導入が進められており、2016年9月に製造販売承認を取得し、2017年9月には保険収載されました。2020年までには約10の病院で導入される見込みです。
アビオメッドの展望
アビオメッドは、補助循環デバイスのリーディングカンパニーとして、さらに多くの国でこの技術を普及させる計画を立てています。アビオメッドの製品は、血行動態を改善し、心筋の負担を軽減することで患者の心臓の回復を助けることを目指しています。今後の医療現場において、IMPELLAがもたらす影響には大いに期待されており、この技術が世界中に普及することで、より多くの患者の命が救われることが望まれます。
日本国内でのIMPELLAの普及とともに、医療技術の発展が新たな治療の扉を開くことが期待されます。今後の成果に目が離せません。
会社情報
- 会社名
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日本アビオメッド株式会社
- 住所
- 東京都千代田区大手町1丁目5番1号大手町ファーストスクエアイーストタワー4階
- 電話番号
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