AvePoint、Ydentic買収でAI活用のIT管理機能を強化へ
AvePointは、2025年1月15日にマイクロソフトのマネージドサービスプロバイダー(MSP)向けの会社、Ydenticを買収する契約を結びました。これにより、AvePointのクラウドプラットフォーム“Elements”の更なる進化が期待され、MSPの業務効率向上や新たな収益源の創出が見込まれています。
1. バックグラウンドと成長戦略
AvePointは、MSPが顧客のIT環境を効率的に管理・保護できるよう支援するため、”Elements”というプラットフォームを提供しています。Ydenticは2017年に設立され、IT管理タスクの自動化とプロセスの強化により、MSPが運用コストの削減を実現できるソリューションを提供してきました。また、Ydenticは最近、オランダのDeloitte’s Technology Fast 50に選ばれるなど、その急成長が注目されています。
この買収は、AvePointがチャネルビジネスに投資を続ける一環です。AI時代におけるデータとセキュリティへの対応は不可欠であり、最近の調査によれば、2024年末までにサイバーセキュリティのマネージドサービス市場規模は800億ドルを超えると予測されています。
2. 期待される効果
AvePointのCEOであるDr. Tianyi Jiangは、Ydenticチームとの協業を通じてMSP向けの自動化やサービス管理、レポーティング機能を向上させ、パートナーに競争優位性をもたらすとコメントしています。また、Ydenticの創業者であるJorn Wittendorpも、最新のテクノロジーを活用することで、顧客やAvePointに大きな利益をもたらすと述べています。
3. AvePointのグローバル展開
AvePointは2001年に米国で設立され、マイクロソフト社のパートナーとしてデータ移行業務を展開してきました。現在、カナダ、オーストラリア、南アフリカなど世界11カ国に展開し、17,000社以上の企業に対してクラウド導入や運用管理を支援しています。日本市場にも2008年から参入し、多くの官公庁や大企業にサービスを提供しています。さらに、2021年にはNASDAQに上場を果たしました。
4. まとめ
AvePointのYdentic買収は、IT業界にとって重要な出来事であり、今後のMSP市場における競争力を強化する契機となるでしょう。AIを活用したサイバーセキュリティとIT管理機能の強化は、顧客へのサービス向上を実現し、業界のニーズに応えることが期待されています。今後の動向に目が離せません。