そらとぶタクシー株式会社、PLANA USAへの出資を完了
「空の移動を日常に。」という理念を掲げるそらとぶタクシー株式会社(本社:大阪市住之江区)は、2025年5月27日、米国デラウェア州に本社を置くPLANA USA, Inc.への出資を終了したと発表しました。この出資によって、両社のパートナーシップが一層強化され、PLANA社の開発状況や技術情報のより迅速かつ正確な共有が可能となります。
出資金額は公表されていませんが、これによりそらとぶタクシーは国内におけるeVTOL(電動垂直離着陸機)事業の計画を、より現実的かつ効果的に進められる体制を整えました。PLANA社は、ハイブリッド方式の中距離型eVTOLを開発する企業で、特にその航続距離や運航効率の面で、世界的な注目を集めています。
そらとぶタクシー株式会社は2023年6月7日に、2040年までにPLANA社製のeVTOLを最大で50機購入する計画を発表しており、この出資により、機体のスペックや運用設計、法規制の対応についても更に緊密な協力が期待されます。
投資の背景と目的
PLANA社は韓国で創業し、eVTOL機体の開発を行ってきた企業で、現在開発中のPLANACP-01は、800km以上の航続距離を誇り、パイロットを含めて7人が搭乗可能です。今年度からはアメリカでの活動も開始しており、型式証明を取得しやすいように、アメリカ製としての機体開発を進めています。以前からPLANAとの協力関係がありましたが、PLANAがアメリカに事業の全てを移すビジョンを支えるため、この投資が決定されたのです。
今後の展開
そらとぶタクシー株式会社は、「空の移動を日常に。」というビジョンを実現するため、PLANA社との技術的、事業的な協力を加速させることを明言しています。地方自治体、観光、防災分野への社会的実装を目指し、具体的な取り組みを進めていく方針です。また、日本における中距離型eVTOLの早期実用化や、安全な空のモビリティネットワークの構築に向けて、両社は力を入れて取り組む予定です。
代表のコメント
そらとぶタクシーの宝上卓音代表取締役は、「旅行者やビジネスシーンにおいて、新たな移動手段の創出を目指しています。800kmを超える航続距離を持ち、6名以上が搭乗できるPLANA社の機体は理想的な存在です。この機体を使って、大阪から日本全国の“空飛ぶクルマ”の社会実装を進めていきます。一般のタクシーと同様、誰もが簡単に利用できる新たな空の移動サービスを日本に根付かせることが目標です。」と語りました。
PLANA CEOのコメント
PLANAの創業者でCEOのBraden Kim氏は、「そらとぶタクシー株式会社からの投資は、単なる資金調達を超えて、アジアで市場を広げる貴重な機会です。鉄道が広く利用されている日本において、航空移動サービスを通じた柔軟な市場の創出が期待されます。」とコメントしました。
会社概要
今回の出資は、空中移動の新たな時代を切り開く重要なステップとなることでしょう。