新たな味わいを創出する「えのきエキス」
三谷産業株式会社は、石川県金沢市に本社を構える企業で、長年にわたり様々な商材を手掛けてきました。近年、エキスやだしの原料の供給不足が深刻化していますが、同社が新たに開発した製品「えのきエキス」と「えのき濃縮だし」は、その課題を解決する鍵となることが期待されています。今回は、この新しい製品の特徴や背景、さらには今後の展開についてご紹介します。
原料供給の現状と課題
昨今、エキスやだしの原料として一般的に使用されるカツオや昆布は、様々な要因によって供給が厳しくなっています。特にカツオは不漁に悩まされ、必然的に価格が大幅に上昇。その上、環境変化や後継者不足も相まって、昆布の生産量も減少しています。この状況が続くことは、食品業界全体に影響を及ぼしかねないため、原料の安定供給が求められています。
「えのきエキス」と「えのき濃縮だし」の特長
三谷産業の「えのきエキス」は、えのき茸から抽出された旨味成分をギュッと凝縮した製品です。この独自の技術によって、アミノ酸のグルタミン酸とアスパラギン酸の最適な比率を実現し、人々が美味しいと感じる「旨味アミノ酸の黄金比」を達成しました。これは特許出願中の技術です。
味わい深いこの製品は、実際に試食した方々からも高評価を得ています。「ここまでの味がきのこから出るとは驚きだ」「旨味が先に来て、後から膨らむ味が感じられる」との声が聞かれます。こうしたフィードバックからも、今までにない新しい素材としての可能性が示唆されています。
飲食シーンでの活用
「えのきエキス」を味噌汁に加えると、えのき茸の香りこそ薄れるものの、昆布に近いグルタミン酸の先味が感じられます。また、中味と後味については、味の膨らみや伸びがあり、単一の具材でもまるで複数の具材が入っているかのような奥深い味わいを演出します。このように、様々な料理に幅広く活用できるポテンシャルを持っています。
今後の展開と目指す市場
三谷産業は、今後「えのきエキス」と「えのき濃縮だし」を市場に広く展開し、原料不足の課題に取り組んでいく考えです。さらに、マッシュルームやしめじを用いた新たな製品開発にも着手し、ラインナップを充実させる方針を示しています。日本全国の天然素材エキス・だしの市場規模は約1,000億円とされ、同社は新しい価値を創造することで業界全体の成長にも寄与することを目指しています。
展示会への出展
三谷産業は2025年5月21日から23日まで東京ビッグサイトで開催される第30回国際食品素材/添加物展・会議「ifia JAPAN 2025」に出展し、実際に「えのきエキス」や「えのき濃縮だし」を体験できる試食品の提供を行う予定です。この機会に多くの方々に同社の独自技術が生み出した新しい味わいをぜひ体感していただきたいです。
これからの食品業界において、三谷産業の「えのきエキス」と「えのき濃縮だし」がどのような影響を与えていくのか、今後の展開に大いに期待がかかります。