SQPVガラス V2版の評価用サンプルが登場
2024年11月1日より、NTTアドバンステクノロジ株式会社(NTT-AT)とinQs株式会社が共同開発した透明発電ガラス「SQPVガラス V2版」の評価用サンプルの提供が開始されます。この新しいガラスは、再生可能エネルギーの利用促進やスマートエネルギーの実現に向けた重要な一歩として注目されています。
SQPVガラスについて
SQPVガラスは、二酸化ケイ素をナノレベルで加工した透明光発電素子技術を駆使して作られた製品です。見た目は普通の透明ガラスですが、電気を生成することができるのが特徴です。この技術は、弱い光でも発電できるため、室内や北向きの窓などでも効果を発揮します。また、遮熱効果もあり、空調のエネルギー消費量を削減することが期待されています。
V2版のアップグレード
SQPVガラスのV2版は、30㎝角のガラス1枚を1セルとする従来の構造から、11×6のマルチセル化に進化しました。これにより、全体の出力を大幅に向上させることに成功しています。
- - 発電効率: 1%
- - 発電性能: 50mW以上(放射照度 100W/㎡時)
- - 可視光透過率: 56%以上
この新しいガラスは、さまざまな利用シーンを提案するために、評価用サンプルとして提供される予定です。想定される利用場所は屋内で、導入を検討している企業や関係者にとっては、実際にその効果を確認できる貴重な機会となります。
今後の取り組み
NTT-ATとinQsは、V2版の安定供給体制を整えるだけでなく、屋外での利用向けにさらなる性能向上や遮熱・断熱性能の評価にも取り組む計画です。その結果、SQPVガラスの適用範囲が広がることを目指しています。
SQPVガラスは、2020年2月より販売を開始し、以来、多くの実証試験が行われています。これまでの実績をもとに、今回の新バージョンはさらなる革新的な使用方法を提供することでしょう。
展示会情報
SQPVガラス V2版は、以下の展示会にも出展されます。これにより、広くその存在を知ってもらい、魅力を伝える機会となるでしょう。
- - CEATEC 2024: 2024年10月15〜18日 / 幕張メッセ(inQs出展)
- - インターオプト2024: 2024年10月29〜31日 / パシフィコ横浜(NTT-AT出展)
- - 産業交流展2024: 2024年11月20〜22日 / 東京ビッグサイト(inQs出展)
今後の動向に期待が集まるSQPVガラスは、環境エネルギーや持続可能な社会に向けた新たなソリューションとして、その価値を発揮することでしょう。