松本市で体験型裁判演劇「極刑」が開催
長野県松本市で、一般市民が参加できる裁判演劇「極刑」の公演が決定しました。このユニークなイベントでは、観客も裁判員として、リアルな裁判を体験することができます。内容は、観客が実際に判決を下すシナリオになっており、ただの観劇とは一線を画します。
参加型裁判演劇とは?
参加型裁判演劇は、日本国内では初となる体験型の演劇形式です。参加者は、裁判員候補者として会場入りし、開演後にはくじ引きで6名の裁判員が選ばれます。選ばれた裁判員は被告人や証人に直接質問し、審理が終わると評議室で判決を導きます。選出されなかった観客も、自分のスマートフォンを使って、質問や意見をリアルタイムで投稿することができるため、全員が裁判に参加することができます。
この演劇は毎回内容が異なるため、観客の選出やその日の雰囲気によって劇の進行や判決が変わるのが大きな特徴です。このように、参加型裁判演劇は、観客にとって真に没入感のある体験を提供します。
裁判員制度の意義
この参加型裁判演劇を通じて、裁判員制度の重要性が再確認されます。裁判員制度は、法治国家において市民が司法に直接関与することを目的としており、重大な刑事事件において、市民の目線で公正な判断を下すことを求められます。特に令和5年からは、18歳以上の若者も裁判員に選ばれることから、彼らの心構えを考える良い機会とも言えます。
「極刑」の魅力
参加型裁判演劇「極刑」では、観客全員が裁判員として物語に参加することができ、リアルな裁判の流れを体感できます。具体的には以下のような体験があります:
- - 質問の可能性:選出された裁判員は裁判官や証人に直接質問でき、その質問の内容が裁判の進行を大きく変えることがあります。
- - リアルタイムの意見交換:観客は自分のスマホを使ってリアルタイムで質問や意見を投稿でき、他の参加者と活発に意見交換を行えます。
- - 法的思考の実践:将来的に裁判員に選ばれたときに求められる思考や感情のトレーニングを行う貴重な経験になります。
昨年の公演では、観客からさまざまな感想が寄せられました。中には「死刑について真剣に考える時間だった」との声もあり、参加者にとって深い思索を促す内容であったことが伺えます。
劇の背景ストーリー
演劇のストーリーは、実際に松本市で発生した強盗殺人事件を基にしています。借金に苦しむ被告人が、かつての職場であるホリカワ機械に侵入し経営者を殺害するという衝撃的な内容です。この舞台を通じて、罪を犯す背後に潜む人間の心理や判断の難しさが描かれています。
公演の詳細
- - 日時:2024年11月16日 (土) 12:30 / 17:00
- - 会場:上土劇場(旧ピカデリーホール)
- - チケット料金:前売り一般4,000円、学生3,000円
この公演を主催する州松本うらまちレジリエンス協議会は、松本市の地域活性化を目指す団体です。市民の皆さんにぜひ参加していただき、リアルな裁判体験を通じて、法の大切さを考える機会を得て欲しいと思います。
詳細な情報は
公式ホームページをご覧ください。また、チケットは
カンフェティで購入できます。あなただけの裁判体験を、この「極刑」でお楽しみください。