斑鳩町が贈る新たな歴史体験!ARアプリで藤ノ木古墳を探索しよう
奈良県の斑鳩町に新たな歴史体験が誕生しました。それが、ユーザックシステムが提供するスマートフォン向けARアプリ『AR藤ノ木古墳散策』です。このアプリでは、藤ノ木古墳の石室内部を360度の視点で探索できるという驚きの機能を備えています。このアプリは2024年3月にリリース予定で、11月29日には導入事例も公開されました。
アプリ製作の背景と目的
藤ノ木古墳の魅力を多くの人に伝えたいために斑鳩町は、このアプリの開発を決定しました。町民からの寄付を受けて、ユーザックシステムにプロジェクトを依頼。藤ノ木古墳の石室が特別公開される春と秋以外でも、誰でも簡単に体験できる仕組みを整えました。アプリは、リアルなCGアニメーションによって、古墳を身近に感じられるよう設計されています。
アプリ機能と利用体験
『AR藤ノ木古墳散策』では、次のような機能が提供されます:
- - 360度探検:藤ノ木古墳の石室内部を自由に視点を変えながら探索できます。実際に訪れても2~3分程度しか見ることができない場所を、時間を気にせずに深く探ることができます。
- - 解説動画:藤ノ木古墳の歴史や出土品について詳しく解説する約8分の動画があります。
- - クイズ機能:楽しみながら古墳について学ぶことができるクイズを用意。
- - スタンプラリー:町内の古墳や関連施設を巡り、スタンプを集めると限定の古墳カードがもらえる特典付きです。
- - 記念撮影:藤ノ木古墳を訪れた証として、アプリ内のキャラクターと記念撮影ができます。
開発者の声
アプリの開発を担当したユーザックシステムの代表は、満足のいく形に仕上がったと語ります。「360度探検は、実際に現地で見るよりも詳細に見える様になっていて、ユーザーからの反響も良好です」と期待を寄せました。また、斑鳩町教育委員会の平田参事も、アプリによって多くの人たちが藤ノ木古墳を訪れるきっかけになることを願っています。
認知拡大の課題
それでも新しいアプリを広めることにはまだ課題が残ります。特に高齢者層のユーザーが多い藤ノ木古墳のファン層に対して、アプリのインストール手順をわかりやすく説明する冊子を用意するといった工夫が求められています。また、スタンプラリーで集めたスタンプと一緒に解説を置いておくことも重要だと指摘されています。
藤ノ木古墳の魅力
藤ノ木古墳は法隆寺から西に約350mの場所に位置し、6世紀後半に築かれた円墳です。完全に未盗掘の状態で発掘されており、朱塗りの家形石棺など豪華な副葬品も多く出土しています。聖徳太子の近親者とも考えられており、歴史的価値も非常に高いです。平成4年には国宝に指定され、春と秋には石室の特別公開が行われています。
まとめ
『AR藤ノ木古墳散策』は、斑鳩町の文化財を楽しむ新しい手段として注目されています。AR技術によって歴史を身近に感じ、学ぶことができるこのアプリは、多くの利用者に愛されることが期待されています。これからの目標として、アプリのさらなる認知拡大に向けた取り組みが求められています。