2026年2月25日、株式会社博報堂から新しくリニューアルされた雑誌『広告』の419号が発行されました。編集長はHAKUHODO DESIGNの代表取締役共同CEOである山口綱士氏が務め、この号では特集テーマとして「今、君は遊ぶべきです。」を掲げています。これは、効率性や最適化が重視される現代において、あえて「遊び」の概念に立ち返ることを目的としており、文化や都市、文学、アート、スポーツなど、様々なアプローチから「遊び」を表現しています。
特集における主な企画の一つは、著名作家鈴木結生氏による新作一文小説《一行》です。この小説は、わずか一文から構成されており、想像力を促進する挑戦状のような作品として読者に提案されています。タイパ(タイムパフォーマンス)が重要視される時代において、文学が持つ新たな遊びの可能性を見出す試みとなっています。鈴木氏は芥川賞を受賞した作家であり、彼の言葉からは遊び心の重要性が感じられます。
さらに、「ASOBI #07」では、イタリアのデザインブランドALESSIの会長、アルベルト・アレッシ氏へのインタビューが掲載されています。ここでは、「遊び」の哲学がデザインと結びつき、日常を豊かにするための視点が提示されています。遊びは単なる娯楽ではなく、人々を結びつけ、社会に新たな視点を提供するものとして作品に表現されています。
また、本号には様々な分野で活躍するクリエイターたちが登場し、遊びを単なる余暇としてではなく、思考や創造性の重要な要素として捉えている点が際立っています。テリー・ジョーンズや柄本佑、宮世琉弥、アオイヤマダなど、各界で影響力を持つ方々が参加し、異なる視点からの表現を通じて「遊び」の意味を再考する一冊となっています。
特に注目すべきは、誌面自体が特集テーマ「遊び」を体現している点です。従来の雑誌とは異なる独自のフォルムや製本技術が採用され、一冊ごとにほぼ手作業で仕上げられることで、大量生産では実現できない造形物としての魅力が加わっています。この試みは、雑誌を単なる情報媒体としてではなく、アートとしても楽しむことができることを意図しています。
さらに、特集を記念して2026年3月28日(土)にトークイベントが開催されます。このイベントでは鈴木結生氏が自身の作品《一行》を朗読し、その後に参加型の感想戦を行います。文学と雑誌の未来について考える機会となるこのイベントも、楽しむべき遊びの一環です。
そして、市場においても注目される『広告』419号は、税込1,000円で発行され、全国の書店やオンラインで購入可能です。その内容は目を惹くビジュアルとともに、遊びの新たな形を提案し続けています。雑誌『広告』は、単に情報を提供するだけでなく、思考の幅を広げる一冊として位置付けられています。時に立ち止まり、遊び心を大切にすることが求められる時代に、この雑誌は新しい視点を与えてくれるものとして、多くの読者に響くことでしょう。
ぜひ、手に取ってその魅力を体感してみてください。