義手製造の革新!
2024-07-09 10:07:38

義手製造の革新!大気圧低温プラズマ技術で接着力を飛躍的に向上

義手製造に革新をもたらす大気圧低温プラズマ技術



釣り糸などの繊維製品の製造・販売を行う株式会社サンラインと、義肢の製造を行う株式会社愛和義肢製作所は、共同で画期的な義手製造技術を開発しました。この技術は、大気圧低温プラズマを用いることで、義手の素材であるシリコーンゴムの接着性を飛躍的に向上させるものです。

従来、シリコーンゴムは疎水性や離型性が高く、接着が難しい素材として知られていました。特に、義手を身体に固定するために使用される面ファスナーは、シリコーンゴムへの接着が困難で、着脱時の応力によって剥がれてしまう問題がありました。この問題を解決するために、プライマー剤を塗布したり、接着面を研磨したりといった下地処理が行われてきましたが、義肢装具士の作業負担の増加や、化学薬品による人体への影響が懸念されていました。

大気圧低温プラズマ技術で課題を克服



サンラインと愛和義肢製作所が共同開発した技術は、この課題を克服する画期的なソリューションです。大気圧低温プラズマをシリコーンゴムに照射することで、表面改質を行い、親水性と接着性を向上させることができます。この技術により、プライマー剤などの薬液処理や研磨などの下地処理が不要になり、シリコーンゴムと面ファスナーを強固に接着することが可能になりました。

義手製造における具体的な利点



この技術によって、義手製造において次のような利点が得られます。

耐久性の向上: シリコーンゴムと面ファスナーの接着強度が約10倍に向上し、義手の耐久性が大幅に改善されます。
作業効率の改善: プライマー剤や研磨などの前処理が不要になるため、義肢装具士の作業時間を短縮できます。
* 安全性の向上: 化学薬品を使用しないため、作業者と使用者の安全性が向上します。

プラズマ技術の可能性を広げる取り組み



サンラインは、この大気圧低温プラズマ技術を義肢装具製造に活用するだけでなく、他の医療福祉機器メーカーや研究機関との連携も強化することで、プラズマ技術の可能性をさらに広げていきます。将来的には、様々な分野でプラズマ技術を活用した製品開発や技術革新を進めることで、社会貢献に努めていくとしています。

義手製造における革新的な技術として注目される



サンラインと愛和義肢製作所が共同開発した大気圧低温プラズマ技術は、義手製造における革新的な技術として注目されています。この技術は、義手の耐久性向上や義肢装具士の作業環境改善に大きく貢献するだけでなく、プラズマ技術の可能性をさらに広げる新たな展開を期待させるものです。


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